ICTスタートアップリーグに、落選しました。— それでも「非認知能力の評価」をつくりたい

総務省ICTスタートアップリーグ、落選

総務省が主催する「ICTスタートアップリーグ」に応募し、見事に、落選しました。今日はそのご報告と、それでも私たちが諦めずに挑みたい、ある構想について書きます。

目次

そもそも「ICTスタートアップリーグ」とは

ICTスタートアップリーグは、総務省によるスタートアップ支援事業の一つです。主にスタートアップの研究開発費を支援することを目的に、民間事業者へ運営が委託される形で行われています。研究開発に挑むスタートアップにとっては、非常に重要な制度です。

ICTスタートアップリーグはこちら:https://ict.startupleague.go.jp/

なぜ応募したのか —「非認知能力の評価」をつくりたい

私たちNIJINがこのICTスタートアップリーグに挑んだ理由はシンプルです。「非認知能力を評価する仕組み」を、本気でつくってみたいと思ったからです。

これまでの教育、そして社会の評価は、偏差値と学歴を中心に動いてきました。どの大学に進むか、どの企業に就職するかも、結局のところ偏差値という一つの物差しに左右されてきた——そう言っても言い過ぎではないと思います。

もちろん、偏差値や学歴を全否定するつもりはありません。企業側も、一定の基準がなければ膨大な数の候補者を評価するコストに耐えられない。だから学歴は、便宜的に信頼できる物差しとして重宝されてきた。明確なファクトがあるわけではないけれど、現実としてそうなってきた——これも私は理解しています。

問題は、その単一の物差しでは測れない子どもたちが、たくさんいるという事実です。

学校に合わなかった子の中に、本当に欲しい人材がいる

NIJINアカデミーで日々子どもたちと向き合っていると、痛感することがあります。学校には合わなかった、けれど独創性や専門性、深く考え抜く力が突出して高い子たちが、本当にたくさんいる。一人の経営者として見ても、「ぜひ仲間に欲しい」と思える子が、次々と現れます。

たとえば、かつて家から出られなかった子が、将棋に出会って一気に花開いていきました。今は実力をぐんと伸ばし、将棋四段の腕前に。プロ棋士の藤井聡太さんの判を押された賞状を、全校ホームルームで見せてくれました。

彼は言語能力が高く、考える力が強く、毎日コツコツと「どうすれば勝てるか」「どうすれば筋のよい手が生まれるか」を突き詰めることができる。これは、研究者や経営者に必要な素養です。今では仲間に将棋を教え、サークルのリーダー陣として運営にも携わり、コミュニケーション力も大きく伸びてきました。

発達障害は、環境を変えれば才能に変わる。

別の子は、学校で特別支援学級に通い、生きることを諦めそうになった時期もありました。その彼が、今、エンジニアと一緒に学習アプリの開発に取り組んでいます。毎週エンジニアと開発会議をしている私からみても、すばらしい才能です。

けれど、考えてみてください。エンジニアとしての才能は、学校では評価されにくい。なぜなら、学校の先生にエンジニアは一人もいないからです。平均的な大人たちの単一の物差しの中で、本来イノベーションを生み出せる土壌を持った子の芽が摘まれていく。これは社会にとって、あまりにももったいない損失です。

ADHDやASDなど人と異なる特性を持つ子たちが、YouTubeやInstagramでインフルエンサーとして輝いているケースもあります。学校では「困った子」とされがちな同じ特性が、別の環境では大きな価値に変わる。子どもの能力は、環境次第でこれほど評価が変わるのです。

👇Instagramで発信する生徒:なっちゃんマン☆9歳の表現者(親管理アカウント)

👇Youtubeで発信する生徒:虹色学園

「指定企業推薦」のような、もう一つのルートをつくりたい

だから私たちは、偏差値・学歴とは別のルートを、もう一本つくりたいと考えました。

リーダーシップ、エンジニアリング、一つのことを忍耐強く深め続ける力、コミュニケーション——こうした「学校では評価されにくい力」をAIで可視化し、企業・機関・経営者と直接つないでいく仕組みです。

たとえるなら、「指定校推薦」ならぬ「指定企業推薦」のようなイメージ。日本最大級のオルタナティブスクールの現場を持つNIJINだからこそ、社会と接続し、共創することで、新しい評価軸を提示できるのではないか——そう考えました。

そんな構想を携えてICTスタートアップリーグに応募し——見事に、落選しました。

落選しても、続けます。仲間を募集します。

正直、悔しい気持ちはあります。それでも、この挑戦をやめるつもりは1ミリもありません。むしろ、落選の経験ごと公開することで、同じ問題意識を持つ方とつながれたら——そう願って、この社長日記を書いています。

非認知能力の評価を、一緒に本気でつくっていきたい——そう思ってくださる大学教授・研究者・教育者・エンジニアの皆さま、ぜひお声がけください。NIJINの現場と、皆さんの知見をかけ合わせて、子どもたちの未来に新しいルートをつくりましょう。

採用はこちら:https://nijin.co.jp/recruit/

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