株式会社NIJIN代表・星野達郎は、2023年10月14日に神戸の甲南大学で開催された「SOCIAL BUSINESS FES HOPE 2023」ボーダレスアカデミー・ファイナルピッチで、最優秀賞とオーディエンス賞をW受賞しました。開校直後のNIJINアカデミーが掲げたのは、学校の代わりをつくることではなく、子どもが自分に合う教育を選べる社会へ義務教育そのものを変える構想でした。
社会課題への視点、すでに動き始めていた事業、義務教育を変える将来構想が、審査員から評価されました。
専門家だけでなく、会場でピッチを受け取った人々からも支持を集め、二つの賞を同時に受賞しました。
最優秀賞とオーディエンス賞のW受賞は、事業としての可能性だけでなく、教育を変えたいという問題提起が、会場の人々にも届いたことを示す結果でした。
SOCIAL BUSINESS FES HOPE 2023とは?
世界各地で社会課題の解決に取り組む起業家、次世代の起業家、学生、企業、行政、大学が集まり、トーク、ピッチ、共創セッション、商品・サービスの体験を通して、行動のきっかけをつくるソーシャルビジネスイベントです。
株式会社ボーダレス・ジャパンが主催したSOCIAL BUSINESS FES HOPE 2023は、「社会に希望をつくる100のアイデアに出会おう。」をコンセプトに開催されました。今回が第4回で、世界13カ国から社会起業家や次世代の挑戦者が集まりました。
- イベント名
- SOCIAL BUSINESS FES HOPE 2023
- 開催日
- 2023年10月14日(土)10時00分〜18時30分
- 会場
- 甲南大学 岡本キャンパス・甲友会館&iCommons(兵庫県神戸市)
- 主催
- 株式会社ボーダレス・ジャパン
- 共催
- 甲南大学
- 後援
- 神戸市
- ファイナルピッチ
- 15時50分〜18時00分/ボーダレスアカデミー卒業生5名が登壇
- ファイナルピッチ協賛
- 株式会社丸井グループ
5人の社会起業家が挑んだ、ボーダレスアカデミー・ファイナルピッチ
星野が登壇したのは、ボーダレスアカデミー卒業生によるファイナルピッチです。教育、聴覚障害、地域、フィリピンのストリートチルドレン、日本の難民問題という、異なる社会課題に挑む5人が事業構想を発表しました。
教育・不登校問題
子どもが暗い顔で過ごす国に未来はない
聴覚障害と社会的障壁
言葉と文化の違いを体験し、楽しむマルシェ
地域コミュニティ
地域の特性と人のつながりを生かす地域商社
フィリピンの子どもの貧困
ストリートチルドレンが人生を切り拓く訪問型洗車サービス
日本の難民問題
難民への固定観念を変え、生活課題を解決する挑戦
公式特設ページには、株式会社ボーダレス・ジャパンの田口一成氏・鈴木雅剛氏をはじめ、投資、地域ビジネス、起業支援などの実務家が審査員として掲載されています。
8分間のピッチ「子どもが暗い顔で過ごす国に未来はない」
星野はNIJINアカデミーについて8分間のプレゼンテーションを行いました。発表当時のNIJINアカデミーは、2023年9月に77名で開校したばかり。イベント時点では約100名がメタバース校舎で学んでいました。
それでも発表の視野は、目の前のオンラインスクール運営だけにとどまりませんでした。学校へ行けない子どもに別の場所を用意するだけではなく、「教育=学校」という一つの常識を問い直し、義務教育そのものを子どもが選べる仕組みへ変えることを提案しました。
※イベント告知では「子どもが暗い顔で過ごす国に未来はない」、現存する公式特設ページでは「日本中の子どもをHAPPYにする両利きの挑戦」と掲載されています。本記事では、登壇前の正式告知と映像資料で確認できる前者を主題として使用しています。
審査員が評価した3つのポイント
NIJINの受賞発表では、審査員から「不登校が社会問題になっている中で、オルタナティブスクールにとどまらず、義務教育そのものを変えようとする視点と熱量」「すでに約100名が学んでいる実行」「具体的で大きな将来構想」が評価されたと紹介されています。
社会課題の捉え方
不登校の子どもを学校へ戻すだけでなく、子どもに合う教育を選べない仕組み自体を変えようとしたこと。
すでに始まっていた実践
構想だけでなく、開校直後から約100名の子どもが実際に学ぶ教育機関として動いていたこと。
具体性とスケール
一校の運営に閉じず、義務教育の選択肢を社会へ広げる将来像を、事業として示したこと。
なぜ「最優秀賞」と「オーディエンス賞」の両方に意味があるのか
ソーシャルビジネスは、専門家から事業性を認められるだけでは広がりません。課題の当事者、利用者、地域、企業、支援者など、社会の側から「一緒につくりたい」と思ってもらう必要があります。
最優秀賞は、社会性・実行力・将来性に対する審査員側の評価を示します。一方、オーディエンス賞は、ピッチの問題提起や未来像が、会場の参加者にも届いたことを示す賞です。NIJINにとってW受賞は、教育事業としての可能性と、社会を巻き込むメッセージの両方が支持された節目になりました。
開校直後の受賞まで――構想が教育機関になるまで
誰のために、どの社会課題を解決するのかを問い、教育事業の原点を磨きました。
小学校教員を退職し、教育課題を人ではなく仕組みから解決する事業を開始しました。
学校に行けない子どもが、自宅から質の高い教育と仲間に出会えるメタバース校舎を開きました。
開校から約1カ月で、最優秀賞とオーディエンス賞を受賞。構想が社会へ届く最初の大きな節目になりました。
星野達郎の受賞コメント
「世界はあなたの味方だよ」と、すべての子どもに伝えられる教育を。
受賞後、星野は学校に行けないことで罪悪感や劣等感を感じる子どもへ、このメッセージを届けるために事業を進めていくとコメントしました。
このW受賞がNIJINに残したもの
「応援される構想」から、「社会に根づく教育」へ。
HOPE 2023で評価されたのは、完成した事業ではなく、動き始めた実践と、教育の常識を変える構想でした。その後NIJINは、オンラインと地域のリアル教室、企業・自治体との共創へと教育モデルを拡張しています。受賞はゴールではなく、会場で生まれた共感を、子どもへ届く仕組みに変えるスタートでした。

