株式会社NIJIN代表・星野達郎は、株式会社AGORAが主催したビジネスコンテスト「LEVEL UP STAGE 2023」のAGORAブロックで、グランプリにあたるGOLD賞を受賞しました。評価されたのは、開校直後のNIJINアカデミーが持つ社会性だけではありません。教員として見てきた課題を事業へ変え、すでに子どもへ届けていた実行力と、教育の選択肢を日本全国へ広げる意志でした。
LEVEL UP STAGEは、アイデアの斬新さだけを競うコンテストではありません。応募から最終審査まで約5カ月をかけ、ピッチ、審査員からのフィードバック、受賞後のコンサルティングや活動拠点の提供までを通して、事業の立ち上げと成長を後押しする仕組みです。
この記事では、LEVEL UP STAGE 2023の大会構造、星野達郎が発表した事業、GOLD賞の受賞結果、3名の審査員が異なる視点から評価したポイント、ピッチ後のNIJINアカデミーの成長までを紹介します。
LEVEL UP STAGE 2023とは?
LEVEL UP STAGEは、変化する事業環境へ挑む起業家を支援し、事業の立ち上げと成長を加速させるビジネスコンテストです。2023年度は第4回として、東京・神奈川・立川の4つのコワーキング/インキュベーション拠点が合同で開催しました。
- コンテスト名
- LEVEL UP STAGE 2023
- 主催
- 株式会社AGORA
- 協力
- 多摩信用金庫、関東学院大学
- 募集開始
- 2023年5月20日
- AGORAブロック最終審査
- 2023年12月12日(火)17時00分〜19時00分
- 開催場所
- BUSO AGORA(東京都町田市)/YouTubeでライブ配信
- 共同募集拠点
- BUSO AGORA、AGORA Hon-atsugi、AGORA KGU KANNAI、me:rise立川
- 受賞区分
- GOLD、SILVER、BRONZE
LEVEL UP STAGE 2023のAGORAブロック受賞結果
この世から不登校を無くす!小中学生向けオンラインスクール「NIJINアカデミー」
原田 空宙
地域リハビリ・教育サポート事業/衣服の大量循環
鈴木 めぐみ
ママ向けオンラインIT学習ラボ/介護者に光を当てるファッションショー
AGORAの開催報告では、本選に登壇した起業家5名の結果として、星野達郎がGOLD賞、小関昇平氏と原田空宙氏がSILVER賞、川西真理子氏と鈴木めぐみ氏がBRONZE賞と発表されています。
星野達郎が発表した「この世から不登校を無くす」事業
小中学生向けオンラインスクール「NIJINアカデミー」
星野が事業を構想した原点は、小学校教員として、学校で自分を出せず暗い表情で過ごす子どもを見てきた経験です。子どもを学校へ合わせるのではなく、学校とは異なる豊かな教育の選択肢をつくることで、「不登校」という概念そのものをなくしたいと訴えました。
最終審査の時点でNIJINアカデミーは、2023年9月の開校から約3カ月。全国30都道府県以上から100名を超える小中学生が学び、保護者満足度は91%と発表されていました。構想だけでなく、すでに利用者へ届き始めていたことが、ピッチの重要な根拠になっています。
教員として見てきた具体的な子どもの姿から、解決すべき社会課題を設定しました。
学校へ行けない日にも、授業、友達、尊敬できる大人と出会えるオンラインスクールをつくりました。
アイデア段階ではなく、子どもと家庭に利用されている教育機関としてピッチへ臨みました。
民間の居場所だけで完結せず、在籍校や制度と接続しながら学びを保障する仕組みを整えました。
他の教育事業者、企業、自治体とも協力し、子どもが教育を選べる社会をつくる構想を示しました。
3人の審査員は、異なる角度から何を見たのか
NIJINの受賞発表では、「社会性」と「事業にかける想い」が高く評価されたと説明されています。さらに3名の審査員コメントを読み解くと、NIJINアカデミーが、利用者価値、実行力、教育エコシステムという異なる角度から評価されたことが分かります。
子どもだけでなく、保護者にも必要な選択肢
多様性の時代に教育の選択肢があることの重要性と、不登校に悩む身近な人へ紹介したいと思える実用性が評価されました。
多摩信用金庫 町田支店支店長 横倉照人氏
教師経験から課題を捉え、制度面まで実行している
教員経験に基づく問題意識、熱量、出席認定への対応、子どもと家族の笑顔を取り戻す可能性が高く評価されました。
町田新産業創造センター専務取締役 伊藤亨氏
多様な教育サービスが協力して広がる未来
自己肯定感を育む教育の社会的価値に加え、NIJINだけで完結せず、他の事業者と協力して多様な教育を提供する可能性が示されました。
相模女子大学 専門職大学院社会起業研究科長・教授 金森剛氏
GOLD賞は「賞金」よりも、成長を支える仕組み
LEVEL UP STAGE 2023の目的は、事業の立ち上げと成長の加速です。その思想は、GOLD賞の特典にも表れています。単発の賞金だけでなく、事業を磨き、人と出会い、次の行動へつなげる環境が用意されました。
事業の検証や次の一歩に活用できる資金支援。
AGORAとme:rise立川の4拠点を、1年間利用できる活動基盤。
インキュベーションマネージャーと事業を継続的に磨く伴走支援。
賞状を受け取って終わるのではなく、活動場所、助言、コミュニティを組み合わせ、受賞後の実行を支える。これが「LEVEL UP STAGE」という名称を体現する部分です。
二つの動画で見る、ピッチと受賞の舞台裏
LEVEL UP STAGE 2023については、最終審査会の公式アーカイブに加え、星野達郎自身が優勝後の様子を伝える動画も公開されています。公式映像ではピッチと審査を、タツロー校長の動画では受賞の実感や当日の空気を知ることができます。
受賞当時の事業は、その後どこまで成長したのか
LEVEL UP STAGE 2023で問われたのは、100名の学校を運営できるかだけではなく、この教育モデルを社会の選択肢へ育てられるかでした。受賞当時の初期実証と現在を比べると、ピッチで語られた構想が、より大きな教育基盤へ進んでいることが分かります。
- 全国30都道府県以上から100名超が入学
- 保護者満足度91%
- 小中学生向けオンラインスクールとして初期実証
- 累計入学者数900名超
- 出席認定率97%
- 全国42か所のリアル教室
- 保護者満足度98%
受賞時にはオンラインスクールとして語られていたNIJINアカデミーは、その後、地域のリアル教室、企業・自治体との共創、オンラインと対面を選べる教育へ広がりました。グランプリは事業の完成を証明した賞ではなく、社会実装へ進む途中で、課題設定と実行の方向性が評価された節目だったと言えます。

