不登校の経験を、
誰かの希望に変えにいく。
2024年10月3日、インテックス大阪で開催された 第7回 EDIX(教育総合展)関西。 NIJINアカデミーの児童2名と校長・星野達郎が、 「不登校が“希望”に変わる|メタバース×教師力でだれひとり取り残されない教育の仕組み」 をテーマに登壇しました。 児童2名は、自分からこの舞台への登壇を希望した子どもたちです。 自分が不登校になった理由、そのとき何を感じていたのか、 NIJINアカデミーで何が変わったのか。 そして、なぜ今は学校へ戻ることを選んでいないのか。 教育について話す大人が集まる場所で、当事者である子ども自身が語りました。
10月3日
〜15:30
大阪
星野達郎
WHY THEY RAISED THEIR HANDS
誰かに選ばれたからではない。
自分で「話したい」と手を挙げた。
この登壇で大切なのは、 「不登校の児童が大きな舞台に立った」という結果だけではありません。 2人は、学校から推薦されたわけでも、大人から役割を与えられたわけでもなく、 自分から登壇を希望しました。
そこにあったのは、 かつての自分と同じように不登校で悩む子の力になりたいという思い。 そして、学校以外にも自分らしく過ごせる場所があることを伝えたいという思いでした。 自分の経験を、自分だけの過去で終わらせない。 その意思から、この舞台は始まっています。
不登校になった理由を説明するには、 つらかった時期の記憶や感情にもう一度触れる必要があります。 それでも、自分の言葉が誰かの役に立つかもしれないと考え、 子どもたちは準備を重ねました。
LOOKING BACK, ONE YEAR LATER
登壇した児童の一人が、
その後この日を振り返った。
登壇児童の一人・なっつーさんは、 約1年後、自身のnoteでEDIX関西までの過程を振り返っています。 不登校時代の記憶を掘り起こし、感情を整理して言葉にする作業は重く、 準備中には嫌になりそうなこともあったといいます。 それでも、自分の経験を残すことは自分自身の成長にもなり、 今悩んでいる誰かへリアルを届けられると考えて準備を続けました。
普段は考えない不登校当時の記憶と、もう一度向き合う。
何が苦しかったのか、何が変わったのかを自分の言葉へ整理する。
スーツ姿の大人が並ぶ会場で、強い緊張を抱えながら壇上へ立つ。
自分の話が誰かの力になると信じたことで、壇上では自然に言葉が出てきた。
WHAT THEY SPOKE ABOUT
語ったのは、
不登校の「結果」ではなく、その中にいた自分。
セミナーで児童たちが伝えたのは、 「今は元気です」という成功談だけではありません。 不登校になるまでに何があったのか。 当時どんな気持ちだったのか。 新しい学び場へ入って何が変わったのか。 そして現在、自分はどう学びたいと思っているのか。 不登校を一つの言葉で括らず、その前後にある本人の経験を届けました。
学校生活の中で何が負担になり、 どのような経緯で学校から離れたのか。
大人から見える「欠席」という事実だけでは分からない、 本人の内側にあった気持ち。
仲間や先生との出会い、 自分で選べる活動を通して生まれた変化と成長。
学校へ戻るかどうかだけではなく、 今の自分に合う学び方をどう考えているのか。
WHAT IS THE GOAL?
大切なのは、
「戻るか、戻らないか」を大人が決めることではない。
この登壇は、「学校へ戻らないことが正しい」と伝えるためのものではありません。 学校に戻りたい子どもにとっては、復学も大切な選択です。 一方で、学校以外の場所で自分らしく学び続ける方が合う子どももいます。
問いたいのは、どちらが正解かではなく、 本人が自分に合う学び方を選べる状態になっているかどうかです。 不登校支援のゴールを「教室へ戻すこと」だけに置くと、 学校以外で前向きに成長している姿が見えなくなることがあります。
復学のみを成果の基準にすると、 学校外で生まれた学びや成長が評価されにくい。
学校へ戻ることも、別の学び場を選ぶことも含め、 本人が自分の未来を選べる状態を目指す。
METAVERSE × TEACHER
「メタバース」が学校なのではない。
安心できる入口と、人との関係を組み合わせる。
セミナーのタイトルにある「メタバース×教師力」。 NIJINアカデミーが重視しているのは、 技術だけで不登校を解決することではありません。 自宅から入れるオンライン空間によって参加のハードルを下げ、 その先で教師や仲間と関係をつくる。 テクノロジーを「人とつながる入口」として使う考え方です。
外出や教室への参加が難しい時期でも、 自宅から自分のペースで学び場へ接続できる。
参加を強制するのではなく、 信頼関係をつくりながら興味や得意を見つけ、 仲間・学び・社会へつないでいく。
AFTER EDIX
EDIXで話した経験は、
その後の挑戦につながっていった。
登壇児童の一人・なっつーさんは、 後にEDIX関西で「話すこと」の力を実感したと振り返っています。 そして翌年、NIJINアカデミーの学園祭では 仲間と考えている事業・アプリについてピッチに挑戦しました。
不登校だった自分の経験を語る。 その挑戦が終点ではなく、 「次は自分のアイデアを社会へ伝えてみたい」という次の行動につながった。 EDIXの舞台は、子どもの成長を披露する場所であると同時に、 その子自身をさらに成長させる学びの場でもありました。
↓
自分の未来を語る
「できるようになったから大舞台へ出た」のではなく、 大舞台へ挑戦した経験そのものが、次の自信をつくりました。
WATCH EDIX KANSAI 2024
子どもたちの言葉を、
動画で見る。
NIJINアカデミーの学校行事ページで公開されている、 EDIX関西2024の映像です。 子どもたち自身が、不登校の経験と今の学びを伝える姿をご覧いただけます。
THE REAL CHANGE
「不登校が希望に変わる」とは、
不登校を美化することではない。
学校へ行けず苦しんだ時間が、 最初から良い経験だったわけではありません。 本人にとってつらい時間だったからこそ、 その経験を簡単に「個性」や「成長」と言い換えることもできません。
それでも、その後に安心できる人や場所と出会い、 自分の経験を自分の言葉で捉え直し、 誰かのために届けられるようになったとき、 過去の意味は変わることがあります。 EDIX関西で起きたのは、 大人が不登校を「希望」に変えたのではなく、 子ども自身が経験の意味を変えていく姿でした。
子どもの声を、
教育をつくる側へ。
星野達郎は、不登校支援や教育の選択肢について、 大人だけで語るのではなく、子ども自身の経験や声とともに社会へ届けています。 学校・教育委員会・企業・教育イベントでの講演や登壇についてご相談いただけます。

