週5日、6時間勤務。特別支援学級を担当しながら、月給は14万円——。「本当は、もっと先生を続けたかった。でも、子どもができてから、今の働き方のままで両立するのは難しくて……」実際に、そう感じて働き方を見直した非常勤講師の方の声を耳にしました。 非常勤講師は、学校現場に関わり続けられる一方で、常勤の先生とは雇用形態や給料の仕組みが大きく異なります。この記事では、非常勤講師とはどんな働き方かを整理したうえで、常勤(専任)教員との違い・給料のリアル・メリットとデメリットを、公的機関の情報も交えて解説します。あわせて、非常勤講師の先にある教育との関わり方についてもご紹介します。
目次
- 非常勤講師とは
- 【比較】非常勤講師と常勤(専任)教員の違い
- 非常勤講師の給料のリアル
- 非常勤講師のメリット・デメリット
- 非常勤講師の先にある選択肢|教育に関わり続けるには
- あわせて読みたい|NIJINで挑戦する仲間の声
- まとめ
非常勤講師とは
非常勤講師とは、授業のコマ数や勤務時間に応じて任用される、非正規(有期雇用)の教員のことです。公立学校の場合、多くは「会計年度任用職員」や「臨時的任用職員」といった制度の枠組みで任用され、1年ごとの契約更新を前提に働くのが一般的です。教科指導を専門に担当し、校務分掌や部活動指導など授業以外の業務は、常勤の先生に比べて限定的であることが多いのも特徴です。
出典:東洋経済オンライン「文科省が蓋をする「教師の非正規率」の衝撃実態」(文部科学省データをもとに報道) toyokeizai.net
【比較】非常勤講師と常勤(専任)教員の違い
非常勤講師と常勤(専任)の教員は、同じ「学校で教える仕事」でも、雇用形態や働き方が大きく異なります。まずは代表的な違いを整理してみましょう。
| 項目 | 非常勤講師 | 常勤(専任)教員 |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 有期雇用(1年ごとの契約更新が中心) | 正規雇用(無期) |
| 給与形態 | コマ給・時間給、または勤務時間に応じた月給制 | 月給+期末勤勉手当(ボーナス) |
| 勤務時間 | 担当コマ数に応じて短時間〜フルタイム近くまで幅がある | フルタイム(週38時間45分程度が一般的) |
| 社会保険 | 勤務時間・日数により加入条件を満たさない場合がある | 加入 |
| 業務範囲 | 授業が中心。校務分掌・部活動指導は限定的な場合が多い | 授業に加え、校務分掌や部活動指導なども担当 |
出典:千葉県教育委員会「待遇について|公立学校臨時的任用教職員・会計年度任用職員・任期付教職員の登録について」を参考に作成(自治体・校種・職種により条件は異なります) pref.chiba.lg.jp
非常勤講師の給料のリアル
非常勤講師の給料は、自治体や校種、担当する職種によって幅があります。一例として、千葉県教育委員会が公表している令和8年度時点の情報を見てみましょう。
| 区分 | 給与の目安 |
|---|---|
| 非常勤講師(コマ給の例) | 1コマ(授業1単位時間)あたり3,230円程度 |
| 非常勤講師(月給制の例) | 週5日29時間勤務で月額213,800円程度 |
| 臨時的任用教諭(常勤代替・参考) | 大学新卒の場合、月額306,795円程度(週38時間45分勤務) |
出典:千葉県教育委員会「待遇について|公立学校臨時的任用教職員・会計年度任用職員・任期付教職員の登録について」(令和8年3月25日更新) pref.chiba.lg.jp
この例からもわかるように、非常勤講師はフルタイムに近い日数・時間で働いていても、常勤の教員と同じ給与水準にはなりにくい構造があります。くわえて、勤続年数や経験を積んでも、コマ給・時間給のベースそのものが大きく上がるわけではない点も、あわせて押さえておきたいポイントです。なお、給与や待遇の詳細は自治体・学校・職種によって異なりますので、実際に登録・応募する際は、必ず各自治体の教育委員会などが公表する最新情報を確認してください。
冒頭で紹介したのも、まさにこうしたケースです。特別支援学級を担当していたある非常勤講師の方は、週5日・6時間というほぼフルタイムに近い勤務をこなしながら、月給は14万円。「本当はずっと、先生を続けたかった。でも、子どもができてから、今の働き方のままで両立するのは難しくて……」——そう感じて、働き方そのものを見直すことにしたそうです。
非常勤講師のメリット・デメリット
メリット
- 担当するコマ数を調整しやすく、勤務日数・時間を絞って働きやすい
- 複数の学校を掛け持ちしたり、他の仕事と組み合わせたりしやすい
- 校務分掌や部活動指導などの負担が少なく、授業に専念しやすい
デメリット
- 収入が時間・コマ数に比例するため、生活の安定を図りにくい場合がある
- 多くの場合1年ごとの契約更新のため、雇用の先行きが見えにくい
- 勤務時間・日数によっては社会保険の加入条件を満たさないことがある
- 経験を積んでも、そのまま収入アップに直結しにくい
非常勤講師の先にある選択肢|教育に関わり続けるには
非常勤講師として働くなかで、「常勤を目指したい」「もっと安定した形で教育に関わりたい」「逆に、もっと柔軟な働き方をしたい」——さまざまな思いを抱く方がいます。代表的な選択肢としては、常勤(専任)登用を目指す道のほか、塾・家庭教師、在宅・オンラインでの教育、フリースクールなど学校以外の現場に活躍の場を広げる道もあります。
なかでも近年注目されているのが、決まった時間割や年数に縛られず、仕事の内容や量を自分で選びながら教育に関わり続けられる「ジョブ型雇用」という働き方です。たとえばNIJINでは、担任・学習支援・教材づくりなど複数の仕事を、いわば“ビュッフェスタイル”で組み合わせながら、自分の生活に合わせて働き方や仕事の量・幅を選べます。フルタイムに近い形で関わることも、家庭の状況に合わせて仕事量を絞ることもできるため、冒頭でご紹介したような「教育は続けたいけれど、今の働き方のままでは難しい」という人にも合わせやすい仕組みです。
特別支援学級などで培った、一人ひとりに丁寧に向き合う経験は、少人数に伴走する在宅の担任スタイルでもそのまま活きます。もう一度教育の仕事に一から戻る不安がある方は、ブランクから教育の仕事に復帰する方法もあわせてご覧ください。
あわせて読みたい|NIJINで挑戦する仲間の声

まとめ
非常勤講師は、コマ数や勤務時間に応じて任用される非正規の教員であり、常勤の教員とは雇用形態・給与体系・業務範囲が大きく異なります。勤務の融通が利きやすい一方で、収入や雇用の安定という面では、常勤に比べて不安定になりやすい働き方でもあります。だからこそ、「このまま非常勤講師を続けるか」「常勤を目指すか」「別の形で教育に関わるか」を、一度整理してみることが、次の一歩を選ぶ手がかりになります。
非常勤講師としての経験は、決して無駄になりません。
NIJINは、学校の外から教育を変える仲間を募集しています。ジョブ型雇用だからこそ、あなたの生活に合わせて、働き方や仕事の量・幅を選べます。

