「子どもたちのためにフリースクールを開きたい。でも、自分一人ではとても無理そうで、諦めてしまった」——。
資金、人材、運営の継続……。調べれば調べるほど、フリースクールの開業は難しいと感じて、一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。
この記事では、フリースクールの開業がなぜ難しいのかを整理したうえで、「一人で抱えずに、組織の一員として学校の外の学びをつくる」という、これまであまり語られてこなかった第三の道をご紹介します。「作りたい」という想いを、諦めなくていい理由がここにあります。
- フリースクールの開業が「難しい」と言われる4つの壁
- それでも、フリースクールは社会から強く必要とされている
- 一人で抱えるリスクと、「組織で叶える」という第三の道
- 「作りたい」を諦めない|組織の一員として学校の外の学びをつくる
- 実例:組織の中で、新しい学びの場をつくる仲間たち
- フリースクールを開きたいあなたへ|まとめ
フリースクールの開業が「難しい」と言われる4つの壁
まず前提として、フリースクールの開業には特別な認可や資格は必須ではありません。それでも「難しい」と言われるのは、開業してから続けていくことに大きな壁があるからです。主な壁は次の4つに整理できます。
特に大きいのが、資金と人材の壁です。フリースクールの主な収入は利用者からの会費で、多くが小規模に運営されています。文部科学省の調査でも、スタッフは少人数で、無償のボランティアに支えられている施設が少なくないことが示されています。つまり、開業できても「一人の熱意」に運営が依存し、続けるほど負担が重くなりやすいのです。
出典:文部科学省「フリースクール等の支援の在り方に関する調査研究」mext.go.jp
フリースクールの立ち上げ手順そのものについては、フリースクールの立ち上げ方の記事もあわせてご覧ください。
それでも、フリースクールは社会から強く必要とされている
壁がある一方で、学校以外の学びの場を必要とする子どもは、かつてないほど増えています。不登校の小中学生は過去最多となり、「学校が合わない子どもたちの居場所をつくりたい」という想いは、これまで以上に社会から求められています。
出典:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」mext.go.jp
つまり、「フリースクールを開きたい」というあなたの想いは、社会にとって必要なものです。問題は想いの有無ではなく、それをどんな形で実現するかにあります。
一人で抱えるリスクと、「組織で叶える」という第三の道
フリースクールを実現する方法は、「個人で開業する」だけではありません。もう一つ、すでにある組織の一員として、学校の外の学びをつくるという道があります。両者を比べてみましょう。
| 比較 | 一人で開業する | 組織の一員としてつくる |
|---|---|---|
| 資金・運営 | 物件・運営費を自分で負担 | 組織の基盤を活かせる |
| 仲間 | 相談相手が少なく孤独になりがち | チームで支え合える |
| 集客・信頼 | ゼロから認知と信頼を築く | 組織の実績・広報を活かせる |
| 挑戦できること | 負担が大きく手が回りにくい | 教育そのものに集中できる |
| 向いている人 | すべて自分で決めたい人 | まず子どもと関わることを始めたい人 |
もちろん、自分の理想を隅々まで反映したいなら、個人開業には大きな意味があります。ただ、「まずは学校の外の学びに関わりたい」「一人で抱え込むのは不安」という人にとっては、組織の一員として始める道のふうが、想いを長く続けやすいのも事実です。

「作りたい」を諦めない|組織の一員として学校の外の学びをつくる
「学校の外に、子どもが安心して学べる場をつくりたい」。その想いは、必ずしも自分でフリースクールを開業しなければ叶わないものではありません。オンライン化が進んだいま、組織の中で新しい学びの場づくりに挑戦できる選択肢が広がっています。
たとえば、オンラインの学校(メタバース上の学びの場)で担任として子どもに伴走したり、通信制やオルタナティブな学びの立ち上げに関わったりと、「開業」以外の形で「学びの場をつくる」ことができます。オルタナティブスクールという選択肢や、オンラインで学びの場に関わる仕事も参考になります。

実例:組織の中で、新しい学びの場をつくる仲間たち
「開業」ではなく「参画」という形で、学校の外の学びをつくっている人たちがいます。通信制の学びを立ち上げた人、オルタナティブスクールの教室長、フリースクール的な学びに挑戦する教室長——。次のインタビューは、あなたの「作りたい」を現実にするヒントになるはずです。
あわせて読みたい|学校の外に、新しい学びの場をつくる仲間の声



フリースクールを開きたいあなたへ|まとめ
フリースクールの開業は、確かに難しさがあります。資金・人材・運営の継続・認知という壁は、熱意だけでは越えにくいものです。けれど、それは「学校の外の学びに関わることをあきらめる理由」にはなりません。
一人で抱え込まず、組織の一員として学びの場をつくる。その道を選べば、あなたの「作りたい」という想いを、仲間とともに、無理なく長く続けていくことができます。もし少しでも「もう一度挑戦してみたい」と思えたら、それが最初の一歩です。

