1991年生まれ、北海道札幌市出身の進藤千尋さん。多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、民間企業勤務を経て、東京都荒川区で子ども向けアート教室「アトリエキラリ」を開業。水彩画やアクリル画、レジンなど70種類以上のアート表現を通じて、子どもたちと関わってきました。
自身も小学生の頃、学校に行けない時期があり、絵を描くことに救われた経験を持つ進藤さん。そんな経験から、子どもたちがアートを通じて自分らしく過ごせる場所をつくりたいという想いでNIJINアカデミーに参画し、現在は町屋南千住校の教室長を務めています。
いまは、どのようなお仕事をしていますか?
現在は、NIJINアカデミーのリアル校舎とメタバース校舎の両方で、アートを通じて子どもたちと関わっています。
1つ目は、町屋南千住校の教室長です。毎週金曜日9時半〜14時半に校舎を開放し、アートを軸とした体験型の学びを提供しています。レジンや染め物、シーリングスタンプなど70種類以上の表現を通じて、子どもたちが自分の「好き」を見つけ、夢中になれることを大切にしています。
今後は美術館や公園など、教室の外での体験も増やしていきたいと考えています。
2つ目は、メタバース校舎のイラストサークルの先生です。現在10名の生徒が所属し、毎週火曜日と水曜日に活動しています。お絵かきゲームや合作でのポスター制作など、絵を通じて仲間とつながる時間を楽しんでいます。
ニジンで働きたいと思ったきっかけは?
私自身、子どもの頃に学校が好きになれず、居心地の悪さを感じていた経験があります。だからこそ、学校が合わない、学校が好きではないと感じている子どもたちの力になりたいと思い、NIJINへの参画を決めました。
学校が合わないからといって、その子に「好きなもの」がないわけではありません。私自身、アートという「好きなもの」に出会い、それが心の支えになった経験があります。
だからこそ、子どもたちにも自分の「好き」を見つけ、それを伸ばしていってほしいと思っています。同じような思いを経験した自分だからこそ、子どもたちに寄り添い、学校以外にも自分らしく学び、安心して過ごせる場所があることを伝えていきたいと思っています。
ニジンで働いて一番心動かされた出来事/エピソードを教えてください
一番心を動かされたのは、タツロー校長が会議で話していた「子どもをどう見るか」というお話です。
印象的だったのは、「絵が好きな子に、一緒に絵を描こうと誘う。それだけでは、その子を本当に理解し、その子の主体を引き出すことにはならない」という言葉でした。
絵は単なる創作活動ではなく、その子が世界をどう見ているのか、何を感じ、何を考えているのかが表れるもの。大切なのは、絵が上手だとか、表現が個性的だとか、そういった表面的な評価ではなく、その表現の奥にある、その子自身の内面を見ようとすることなのだと。
私はこれまでアート教室で子どもたちと関わる中で、一人ひとりの表現の違いや面白さを感じてきました。でも、その奥にあるものをどこまで見つめ、言葉にできていただろうかと、ハッとさせられました。
仕事のむずかしさややりがいについて教えてください
仕事の難しさは、正直、日々感じています。
NIJINには、目指す目的のためなら、自分で考えてどんどん挑戦していいという文化があります。これまで、ある程度決められた枠組みの中で学び、働いてきた私にとっては、自由だからこその難しさを感じることも多いです。
ただ、その自由さこそがNIJINで働く面白さでもあると思っています。自分がいいと思ったことを、自分の責任で形にしていける。決められた仕事をこなすのではなく、目的から逆算して、自分で考え、行動できる環境です。
一方で、行動すること自体がゴールではなく、成果につなげることが求められます。どれだけ頑張っても、方向性が違えば結果にはつながらない。だからこそ、数字や成果に向き合いながら、試行錯誤を重ねていくことの大切さを感じています。
これからニジンで挑戦したいことはなんですか?
現在は、リアル校舎の教室長とメタバース校舎のイラストサークルの先生として、アートを通じて子どもたちと関わっています。これから挑戦していきたいのは、アートを通じて、子どもたちと社会をつなぐことです。
例えば、マルシェに出店して自分たちの絵やイラストを販売してみたり、コンテストに応募してみたり。私の美大時代の友人には現代アーティストとして活動している人もいるので、子どもたちが実際にインタビューをしたり、対談したりする機会もつくってみたいです。
また、子どもたちが好きなVTuberやイラストレーター、憧れの絵師さんなど、普段は画面越しに見ている人たちと直接交流できるような企画にも挑戦したいと思っています。

