「埼玉 教員 転職」と検索しているあなたへ、最初に伝えたいことがあります。今つらいのは、あなたの力が足りないからではないかもしれません。埼玉県民の通勤時間は、実は東京都民とほぼ同じです。それなのに、私立中学へ進む子どもの割合は、首都圏の中でとても低い県です。つまり、埼玉の先生の忙しさは、受験熱とは別のところから来ている可能性があります。この記事では、その正体をデータで確かめます。
目次
- 「埼玉 教員 転職」を検索する人が抱えている事情
- データで見る、埼玉の教員を取り巻く環境
- 埼玉県の教員採用における倍率の実態
- 「忙しさ」の正体は、埼玉特有のものか
- 教員経験が評価される、埼玉と首都圏の仕事
- 転職の前に、「異動」という選択肢も検討する価値がある
- 選択肢を整理する
- 学校の外で、教育に関わり続けている先生たち
- よくある質問
- まとめ
「埼玉 教員 転職」を検索する人が抱えている事情
埼玉で働く先生の悩みは、東京とも地方とも少し違います。たとえば、朝は満員の電車やバスで学校へ向かう。帰りも同じ道を戻る。そんな毎日が、何年も続いている人は少なくありません。
さらに、埼玉県には採用の窓口が2つあります。埼玉県のほかに、さいたま市が別に教員を採用しているのです。そのため、どこに採用されたかで、異動の範囲が変わります。
「異動すれば楽になるのか」「それとも教員そのものを辞めるべきか」。答えが出ないまま、「埼玉 教員 転職」と検索した人も多いはずです。まずは、埼玉の先生を取り巻く状況を数字で見ていきます。
データで見る、埼玉の教員を取り巻く環境
埼玉のデータを並べると、「通勤は長いのに、受験熱は低め」という特徴が見えてきます。
通勤時間は、東京都とほぼ同じ
総務省統計局「住宅・土地統計調査」をもとにした集計では、埼玉県の通勤時間の中央値は片道44.3分です。全国の28.1分より16分ほど長く、東京都の44.5分とほとんど変わりません。
出典:総務省統計局「住宅・土地統計調査」(statresearch.jp集計)https://statresearch.jp/house/rent/commute_pref_11.html
仮に1年に240日出勤するとして、往復の通勤時間を計算してみます。すると、1年で約354時間になります(県民全体の中央値をもとにした編集部の試算)。あなた自身の通勤時間でも、一度計算してみてください。
もちろん、この数字には都内へ通う会社員も含まれます。ただし、先生も無関係ではありません。県立高校の先生は、秩父を含む県内全域が異動の範囲です。また、小中学校でも、県北部の熊谷市や深谷市と秩父地域は同じ教育事務所の管内です。
たとえば、さいたま市に住み、県北の学校へ異動になったとします。その場合、通勤の向きや手段が、ある日を境に大きく変わります。こうした変化が数年ごとに起きる可能性があることも、埼玉で働くうえでの見えにくい負担です。
私立中学へ進む子どもは、首都圏でも少なめ
ダイヤモンド教育ラボの集計によると、埼玉県の私立・国立中学の在籍率は4.5%です。比較対象となった主要12都道府県の中では、11番目です。ただし、県内でも差はあります。さいたま市見沼区は28.4%、浦和区は23.2%と、県平均を大きく上回ります。
出典:ダイヤモンド教育ラボ「埼玉県の中学受験が熱心な市区町村ランキング【完全版】」https://diamond.jp/educate/articles/chugakujuken_hiritsu_ranking/400301/
通勤は東京並みに長い。一方で、受験熱は県全体では高くない。つまり、埼玉の先生の負担は、保護者の受験熱よりも、毎日の移動や職場の事情から来ている可能性があります。
埼玉県の教員採用における倍率の実態
次に、埼玉県教育委員会が実施する県の採用試験を見てみましょう。
2025年実施の選考では、1,779人が最終合格し、倍率は2.6倍でした。そして2026年実施の選考では、1,780人が最終合格しています。その結果、倍率は2.5倍となりました。校種別では、小学校が1.5倍、中学校が2.9倍です。
出典:リセマム「【教員採用】埼玉県、1,780人が最終合格…倍率2.5倍」https://reseed.resemom.jp/article/2026/09/30/14237.html/リセマム「埼玉県、教員採用1,779人が最終合格…倍率2.6倍」https://reseed.resemom.jp/article/2025/09/30/11802.html
小学校1.5倍が意味すること
全国の状況も見ておきましょう。文部科学省の調査では、令和7年度の全国の倍率は2.9倍でした。これは過去最低で、小学校に限ると2.0倍です。つまり、埼玉県の倍率は、全国平均をさらに下回っています。
倍率が低いということは、必要な人数に対して、なり手が少ないということです。そして、その状況は、今いる先生の働き方とも無関係ではありません。だからこそ、自分の忙しさを「自分の努力不足」だけで説明しないことが大切です。
なお、さいたま市の先生は、市の採用試験を経ています。そのため、倍率や選考の内容は県とは別です。
「忙しさ」の正体は、埼玉特有のものか
埼玉で働く先生の負担には、首都圏ならではの特徴があります。
埼玉ならではの3つの負担
- 長い通勤:県民の通勤の中央値は片道44.3分です。電車の乗り換えや、駅から学校までのバスが重なる人もいます。
- 広い県内での異動:県立高校の先生は、秩父を含む県内全域が異動の範囲です。そのため、異動のたびに生活が変わることもあります。
- 人が足りない中での仕事:小学校の倍率は1.5倍です。そのため、欠員が出たときに代わりが見つかりにくい状況があります。
この3つは、どれも一人の努力では変えにくいものです。だからこそ、自分を責める前に、負担の出どころを確かめることが大切です。
しかし、これらは「埼玉だから仕方ない」と我慢し続けるものではありません。働き方を変えれば、手放せる負担もあります。
今の負担、埼玉だからこそのものか確認する
- 通勤に片道40分以上かかっている
- 異動で、住まいから遠い地域へ行く可能性がある
- 担当以外の仕事が、少しずつ増えている
2つ以上当てはまるなら、原因は「教員という仕事」ではないかもしれません。むしろ、「埼玉での働き方」にある可能性があります。
反対に、一つも当てはまらないのに「辞めたい」気持ちが強い人もいるでしょう。その場合は、教員という仕事との向き合い方を見直すタイミングかもしれません。
なお、チェックの数は、あくまで目安です。大切なのは、自分の負担がどこから来ているのかを、一度言葉にしてみることです。
なお、全国の先生の勤務時間や、残業代が出ない仕組みをデータで知りたい方は、教員はブラックすぎる?調査データで見る実態と理由もあわせて読んでみてください。
教員経験が評価される、埼玉と首都圏の仕事
埼玉の先生の強みは、仕事の選択肢が広いことです。県内には、製造業や物流の拠点が多くあります。さらに、電車で都内の求人にも手が届きます。
では、企業は元教員のどこを見ているのでしょうか。それは、業界の知識ではありません。人に伝える力、相手に合わせて話す力、そして複数の仕事を同時に回す力です。
面接では、数字を添えて話すと伝わりやすくなります。たとえば「4クラス分の行事を、2か月で準備した」という伝え方です。
学校で毎日していたことは、そのまま強みになる
自分の強みが分からないときは、毎日の仕事を言い換えてみましょう。
- 毎日の授業準備 → 授業設計力:ゴールから逆算して、分かりやすい流れをつくる力
- 一人ひとりへの声かけ → 個別対応力:相手の変化に気づき、関わり方を変える力
- 面談・電話・連絡帳 → 調整力:立場の違う大人と、信頼関係を築く力
- 学級経営・行事運営 → 推進力:人をまとめ、期限までに形にする力
もちろん、異業種へ応募するなら、これらを企業の言葉に置き換える工夫が必要です。一方、教育に近い職場なら、そのままの言葉で伝わります。
教育に近い仕事は、県内と都内の両方にある
学習塾、オンライン教育、教材制作の会社は、首都圏に多く集まっています。また、自治体の学習支援員や、地域の学習支援NPOといった立場もあります。
ただし、都内の会社を選ぶと、通勤がさらに長くなることもあります。だからこそ、「どこで働くか」も含めて考えることが大切です。
たとえば、県内の塾なら、通勤は今より短くなるかもしれません。一方で、都内のEdTech企業なら、仕事の内容は新しくても移動は長くなります。このように、仕事の中身と通勤の両方を、同じ表に並べて比べてみてください。
転職の前に、「異動」という選択肢も検討する価値がある
転職を決める前に、一度考えておきたいのが「異動」です。埼玉の場合、どこに採用されているかで、異動の考え方が変わります。
県採用の先生は、県内の広い範囲で異動があります。だから、希望を出せば、通いやすい地域へ移れる可能性もあります。一方、さいたま市の先生は、基本的に市の中で異動します。
ただし、異動は自分の希望だけでは決まりません。人が足りない状況では、学校の配置が優先されやすくなります。さらに、県と市の間を移りたい場合は、採用試験を受け直すのが一般的です。
では、今の負担を早く変えたい人はどうすればいいでしょうか。その場合は、異動を待つより働き方を変えるほうが現実的なこともあります。「異動を待つ」か「転職に動く」か。両方を比べてから決めてください。
選択肢を整理する
「埼玉 教員 転職」を考える人の選択肢は、大きく3つに分けられます。
選択肢A:まったく異なる業種へ
埼玉と東京を合わせれば、求人の数は全国でもトップクラスです。だから、営業や人事など、教育以外の仕事にも挑戦できます。ただし、都内勤務を選ぶと、通勤はさらに長くなりがちです。そのため、勤務地まで含めて求人を比べることが大切です。
教員経験しかないことが、異業種への転職でどこまで壁になるのかは、「教師しか経験がない」を、転職の壁にしないでデータをもとに詳しくまとめています。
選択肢B:教育に隣接する仕事へ
塾、家庭教師、教材制作、通信制高校のサポート校などが当てはまります。「教えること」は続けつつ、学校特有の働き方から離れられる道です。ただし、塾では夕方から夜の勤務が中心になります。つまり、生活のリズムが大きく変わる点は確かめておきましょう。
なお、教育に近い仕事の中には、オンラインで完結するものも増えています。たとえば、オンライン家庭教師や、教材の添削の仕事です。こうした仕事なら、長い通勤から離れられる可能性があります。
選択肢C:子どもと関わることは変えず、働き方を変える
NIJINアカデミーは、オルタナティブスクールです。対象は、HSPやギフテッド、発達特性のある子どもたちです。働き方は完全在宅・フルリモートの業務委託です。そして、8人程度の少人数クラスを担任として受け持ちます。
職場は、インターネット上のメタバース校舎です。先生は「メタバース担任」として、子ども一人ひとりの毎日に伴走します。働けるのは週3日からで、メタバース校舎への出勤なので通勤はゼロです。つまり、画面越しでも、学級担任としての関わりはそのまま続けられるのです。
この働き方なら、片道40分を超える毎日の移動そのものがなくなります。報酬はジョブ型で、給与の目安は月20万円〜70万円(フルコミットの場合)です。実績や担当コマ数によって変わります。また、教員免許の有無は問いません。むしろ問われるのは、子どもの個性を信じて向き合えるかどうかです。
メタバース担任として働く、元教員の声

廣井裕子さん(にけ)
埼玉県川口市の公立中学校で4年間勤務/NIJINアカデミー メタバース担任
「リモートでは、通勤時間に追われることはありません。その時間を子どもたちとの関わりに充てられます。」
この選択肢が向いている人・向いていない人
迷ったときは、「何を手放したくないか」から考えてみてください。たとえば、子どもと関わることは譲れない。でも、通勤や異動には振り回されたくない。そう感じるなら、この働き方は合っている可能性があります。反対に、固定給がないと不安な人もいるでしょう。その場合は、報酬の決まり方を説明会でくわしく確認してから判断するのがおすすめです。
選考の流れ
- エントリー:募集ページから応募します。
- 説明・面談:オンラインで働き方を聞き、質問もできます。
- 条件のすり合わせ:担当コマ数や稼働時間を相談します。
- 活動開始:先生として子どもたちと関わり始めます。
選考はすべてオンラインで進みます。そのため、在職中でも、まずは話を聞くところから始められます。詳しい手順は募集ページで確認できます。
完全在宅の働き方は、埼玉に住み続ける人だけのものではありません。たとえば、家族の転勤や実家の近くへの引っ越しを考えている人にも合います。勤務地に縛られないので、住む場所が変わっても同じ子どもたちと関われます。
学校の外で、教育に関わり続けている先生たち
学校を離れても、子どもと関わる道はいくつもあります。実際に一歩を踏み出した先生たちの話も、ぜひ読んでみてください。
あわせて読みたい




よくある質問
埼玉県の教員採用・異動に関する質問
埼玉県とさいたま市の先生では、何が違いますか?
採用している教育委員会が違います。県採用の先生は、さいたま市以外の小中学校や、県立高校・特別支援学校などで働きます。そして、広い範囲で異動があります。一方、さいたま市の先生は、基本的に市内の学校で異動します。
受験熱が低い地域なら、保護者対応は楽ですか?
一概には言えません。県全体の私立中学の在籍率は4.5%ですが、さいたま市見沼区や浦和区のように高い地域もあります。そのため、勤務する地域によって状況は変わります。
埼玉の教員を辞めたあと、東京都の教員になれますか?
教員免許は全国で有効です。そのため、東京都の採用試験を受けることは制度上できます。ただし、選考の内容や倍率は自治体ごとに違うので、必ず確認してください。
NIJINアカデミーでの働き方に関する質問
在職中でも応募できますか?
はい、できます。選考はオンラインで進むので、学校の仕事を続けながら準備できます。まずは説明を聞くだけでも大丈夫です。
教員免許がなくても、NIJINアカデミーの先生になれますか?
なれます。フリースクールは、学校教育法上の一条校ではありません。そのため、講師として働くうえで教員免許は法律上必須ではないのです。NIJINアカデミーも同様です。
埼玉から引っ越しても、同じように働けますか?
はい。完全在宅・フルリモートなので、住む場所が変わっても同じ条件で続けられます。家族の転勤などがあっても、担任を続けやすい働き方です。
職員会議や研修はありますか?
週1回、水曜12:00〜13:30にオンラインの職員会議があります。先生同士で子どもの様子を共有し、困りごとを相談できる場です。
まとめ
埼玉県民の通勤時間の中央値は片道44.3分で、東京都とほぼ同じ水準です。一方、私立・国立中学の在籍率は4.5%で、主要12都道府県の中では11番目です。さらに、小学校の採用倍率は1.5倍にとどまります。
つまり、埼玉の先生の忙しさは、受験熱よりも、長い通勤や人手の事情から来ている可能性があります。
さらに、県とさいたま市で採用が分かれているため、異動の範囲も人によって違います。自分がどちらの採用なのかによって、取れる手も変わってきます。
埼玉だからこそ、選べる道は多い
埼玉は、首都圏の求人にも手が届く場所です。そのため、異業種に移る道も、教育に近い仕事に移る道もあります。そのうえで、子どもと関わることは変えずに、働き方だけを変える道もあります。NIJINアカデミーは、通勤ゼロでそれを実現する一つの形です。
大切なのは、焦って結論を出さないことです。まずは、今の忙しさの原因を切り分けてみてください。「埼玉での働き方」なのか、それとも「教員という仕事」なのか。この記事のデータが、その判断材料になればうれしいです。
出典・参考資料
- 総務省統計局「住宅・土地統計調査」(通勤時間データ、statresearch.jp集計)https://statresearch.jp/house/rent/commute_pref_11.html
- ダイヤモンド教育ラボ「埼玉県の中学受験が熱心な市区町村ランキング【完全版】」https://diamond.jp/educate/articles/chugakujuken_hiritsu_ranking/400301/
- リセマム「【教員採用】埼玉県、1,780人が最終合格…倍率2.5倍」https://reseed.resemom.jp/article/2026/09/30/14237.html
- リセマム「埼玉県、教員採用1,779人が最終合格…倍率2.6倍」https://reseed.resemom.jp/article/2025/09/30/11802.html
- 文部科学省「令和7年度公立学校教員採用選考試験の実施状況のポイント」https://www.mext.go.jp/content/20251218-mxt_kyoikujinzai01-000046447_1.pdf
本記事の統計データは掲載時点の各出典情報に基づきます。実際の倍率・待遇は年度・校種・契約形態により異なります。転職や契約形態の選択にあたっては、各社・各機関の最新の募集要項を必ずご自身でご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の転職・キャリア選択の結果を保証するものではありません。

