教員を辞める勇気が出ない先生へ|不安を小さくする7つの準備と考え方

教員を辞める勇気が出ない先生へ|不安を小さくする7つの準備と考え方
執筆:NIJIN 採用チーム/読了目安:14分
教員を辞める勇気が出ないのは、意志が弱いからではありません。分からないことが多いから怖いのです。怖さを「お金・仕事・周りの目・子ども」に分けて1つずつ確かめれば、不安は小さくなります。辞めない道も並べてから、選べば十分です。

この記事は「勇気を出して辞めましょう」と背中を押す記事ではありません。地方公務員法や教育公務員特例法の条文、文部科学省の調査、公立学校共済組合の案内など、公式の資料で確かめたことだけをもとに、辞めるのが怖い・不安だと感じる先生が、いまの仕事を続けながらできる7つの準備を整理します。

この記事で分かること
  • 「辞めるのが怖い」を4つに分けて、言葉にする方法
  • 退職手当や退職後の給付・保険を、どこで確かめればよいか
  • 辞める前にできる情報集めと、小さく試す方法(兼業の決まりも)
  • 周りの目や子どもへの申し訳なさを、時期と伝え方で軽くする考え方
  • 休む・異動する・学ぶなど、辞めない選択肢の比較

1教員を辞める勇気が出ないとき|先に結論

やりたい教育がある。キャリアも自分らしく進めたい。それでも、退職という言葉を思い浮かべると体が固まる。夜に「教員 辞める 怖い」と検索しては、朝になるといつもどおり教室に立つ。そんな日が続いていないでしょうか。

先に結論をお伝えします。

  • 足りないのは勇気ではなく、材料です。お金がいくら要るのか、次に何ができるのか、いつ・だれに言うのか。分からないまま決めようとすれば、だれでも怖くなります。
  • 怖さは分けると小さくなります。お金、仕事、周りの目、子ども。4つに分けて、確かめられることから確かめます。
  • 辞めない選択も、同じ机に並べます。休む、異動する、学ぶ、学校の外に少しだけ関わる。準備をした結果「続ける」と決めるのも、立派な答えです。

この記事で紹介する準備は、次の7つです。どれも、退職を決める前にできます。

  1. 怖さを書き出して、4つに分ける(2章)
  2. 退職手当を、条例と窓口で確かめる(3章)
  3. 辞めたあとの給付・保険・生活費を数える(3章)
  4. 学校の外の仕事を、見て・聞いて知る(4章)
  5. 決まりの範囲で、小さく試す(4章)
  6. 伝える時期と伝え方を、先に決めておく(5章)
  7. 辞めない選択と、戻る道も確かめる(6章)

迷いそのものを整理したい方は教員はこのままでいいのかも参考になります。ここでは「怖さを小さくする準備」に絞ります。

2怖さの正体を4つに分ける

教員を辞める勇気が出ず、放課後の教室の窓辺でノートを手に考えこむ20代の先生(イメージ)
「辞めるのが怖い」は、お金・仕事・周りの目・子どもの4つに分けると、手をつける順番が見えてきます(イメージ)。

「辞めるのが怖い」は、いくつもの心配が1つに固まった言葉です。固まったままでは、どこから手をつければよいか分かりません。まず紙に書き出して、次の4つに分けてみてください。これが準備の1つめです。

① お金の不安退職手当はいくらか。次の仕事までの生活費は足りるか。保険や年金はどうなるか
② 仕事の不安教員しかしたことがない自分に何ができるか。やりたい教育は外でできるのか
③ 周りの目管理職や同僚、家族にどう思われるか。「もったいない」と言われないか
④ 子どもへの申し訳なさ担任している子を置いていくことにならないか。無責任ではないか
「辞めるのが怖い」を分ける4つの箱。書き出した心配を、どの箱に入るか振り分けます。

分けてみると、性質の違いが見えてきます。①と②は調べれば分かることが多く、③と④は時期と伝え方で軽くできることが多いのです。

怖さよくある心の声小さくする方法読む章
お金「貯金が尽きたらどうしよう」退職手当と退職後の給付を窓口で確かめ、生活費を数字にする3章
仕事「自分には何もできない気がする」求人を見る、人に聞く、決まりの範囲で小さく試す4章
周りの目「逃げたと思われそう」伝える順番と言葉を、先に決めておく5章
子ども「途中で投げ出すようで苦しい」年度の区切りを前提に、引き継ぎまで含めて考える5章

眠れない、食欲がない、朝に涙が出るといった不調が続いているときは、準備より先に体を守ってください。医療機関のほか、公立学校共済組合は組合員と被扶養者に向けて、LINEや電話・面談によるメンタルヘルス相談、Web相談、「教職員電話健康相談24」などを案内しています。厚生労働省の「こころの耳」にも、働く人のための相談窓口の案内があります。

出典:公立学校共済組合「心と体の健康情報」kouritu.or.jp/厚生労働省「こころの耳」kokoro.mhlw.go.jp

3お金の不安を小さくする準備

教員を辞める不安を小さくするため、自宅の机で通帳と電卓を使い毎月の生活費を書き出す先生(イメージ)
退職手当の見込み額と毎月の生活費を数字にすると、お金の不安は「あといくら」に変わります(イメージ)。

お金の不安は、数字が見えないあいだがいちばん大きくなります。準備の2つめと3つめは、入ってくるお金と出ていくお金を、自分の数字で確かめることです。

準備② 退職手当を、条例と窓口で確かめる

地方自治法第204条は、自治体が条例で退職手当を支給できること、額と支給方法は条例で定めなければならないことを規定しています。つまり公立学校の先生の退職手当は、お勤めの自治体の条例で決まります。インターネット上の「平均額」は、ご自身の額とは別のものです。

仕組みを知る手がかりとして、国家公務員退職手当法を見ると、自己都合で退職した場合の基本額には、勤続1年以上10年以下で100分の60、11年以上15年以下で100分の80、16年以上19年以下で100分の90を掛ける定めがあります(第3条第2項)。これは国家公務員の決まりですが、勤続年数で割合が変わる仕組みがあることは知っておくと役に立ちます。

確かめ方はむずかしくありません。学校の事務職員か教育委員会の給与担当に、「今年度末に自己都合で退職した場合の、退職手当の見込み額を知りたい」と聞きます。聞くことは、辞めると決めることではありません。計算の考え方は教員の退職金はいくら?にまとめています。

準備③ 辞めたあとの給付・保険・生活費を数える

会社員が失業したときの雇用保険は、公立学校の先生にはそのまま当てはまらないことがあります。雇用保険法第6条は、国や都道府県・市町村などに雇用される人のうち、離職したときに法令や条例にもとづいて受ける給与の内容が雇用保険の給付を超えると認められる人を、適用の対象外としています。

そのかわり国家公務員には、勤続12か月以上で退職し、受け取った退職手当が雇用保険の基本手当に相当する額に満たない場合に、失業している日について差額にあたる額を支給する「失業者の退職手当」の定めがあります(国家公務員退職手当法第10条)。公共職業安定所(ハローワーク)を通じて支給されるものです。お勤めの自治体に同じような定めがあるか、ご自身が対象になるかは、身分(正規・臨時的任用・私立学校など)で変わるため、勤務先の給与担当とハローワークに確かめてください。

確かめること聞く先聞き方の例
退職手当の見込み額学校の事務職員、教育委員会の給与担当「年度末に自己都合で退職した場合の見込み額を教えてください」
退職後に受けられる給付勤務先の給与担当、ハローワーク「自分は雇用保険の対象ですか。失業者の退職手当にあたる制度はありますか」
健康保険と年金の切りかえ公立学校共済組合の支部、市区町村の窓口「退職後の健康保険の選び方と、手続きの期限を教えてください」
毎月の生活費自分の通帳・家計の記録直近3か月の支出を書き出し、1か月あたりの額を出す

公立学校共済組合は、退職したときの手続きを支部ごとに案内しています。健康保険や年金は期限のある手続きが多いため、早めに支部の案内を読んでおくと安心です。

最後に、「毎月の生活費 × 次の収入が入るまでの月数」を計算します。何か月分が必要かは人それぞれで、この記事では目安の数字を示しません。大切なのは、「なんとなく足りない気がする」を「あと何円あれば足りる」に変えることです。

出典:e-Gov法令検索「地方自治法」laws.e-gov.go.jp/「国家公務員退職手当法」laws.e-gov.go.jp/「雇用保険法」laws.e-gov.go.jp/公立学校共済組合「退職するとき」kouritu.or.jp

4仕事の不安を小さくする準備

「教員しかしたことがない自分に、何ができるのか」。この不安は、学校の外の仕事を具体的に知らないことから生まれます。準備の4つめと5つめは、知ることと小さく試すことです。

準備④ 学校の外の仕事を、見て・聞いて知る

応募するためではなく、知るために求人を見ます。仕事の中身、働く時間と場所、契約の形(正社員か業務委託か)、求められる経験。この4つを10件ほど見比べるだけで、「自分にもできそうなこと」と「これは違う」が分かれてきます。

次に、人に聞きます。学校を離れた元同僚や先輩に、辞める前に何が怖かったか、いま何に困っているかを聞いてみてください。良い話だけでなく、手放したものも聞くのがこつです。元教員の声は教員を辞めてよかった?と教員から転職して後悔する?に、選択肢の全体は教員を辞めたあとの仕事8選に、うまく進まないときの見直し方は教員の転職は難しい?にまとめています。

準備⑤ 決まりの範囲で、小さく試す

辞めるか残るかの二択にせず、あいだに「少しだけやってみる」を挟みます。ただし、公立学校の先生には兼業の決まりがあります。

  • 地方公務員法第38条は、任命権者の許可を受けなければ、営利企業の役員などを兼ねたり、報酬を得て事業や事務に従事したりしてはならないと定めています。
  • 教育公務員特例法第17条は、教育に関する他の職を兼ねたり、教育に関する他の事業・事務に従事したりすることが本務の遂行に支障がないと任命権者が認める場合には、給与を受け、または受けないで従事できると定めています。

つまり、手続きを踏めば道がある場合もあり、勝手に始めてよいものではないということです。報酬のない活動でも、内容によっては届け出や相談が要ることがあります。始める前に必ず管理職に確かめてください。くわしくは現職教員は副業できる?をご覧ください。

知る求人を10件見比べる。学校の外の教育の場を、説明会や公開の発信で見てみる
聞く学校を離れた人に、怖かったことと手放したものを聞く
書く自分の経験を、学校の外の人に伝わる言葉で書き出す
試す兼業の決まりを管理職に確かめたうえで、休日に短い時間だけ関わってみる
辞める前にできる「小さく試す」の4段階。左から順に、負担の小さいものから始めます。

出典:e-Gov法令検索「地方公務員法」laws.e-gov.go.jp/「教育公務員特例法」laws.e-gov.go.jp

学校の外の教育の仕事を、まず見てみる在宅でクラスを持つ先生、1対1で伴走する先生など、NIJINの募集職種と働き方を確かめられます。
募集職種を見る →

5周りの目と、子どもへの申し訳なさ

教員を辞めるのが怖い気持ちを、校内の小さな相談室で先輩の先生に落ち着いて打ち明ける若手の先生(イメージ)
伝える順番と言葉を先に決めておくと、周りの目への怖さは軽くなります(イメージ)。

お金と仕事の見通しが立っても、最後まで残るのがこの2つです。調べて消えるものではありませんが、時期と伝え方を先に決めておくことで、ずいぶん軽くなります。これが準備の6つめです。

学校を離れる先生は、自分だけではない

7,024人文部科学省の学校教員統計(令和4年度)によると、令和3年度の1年間に離職した公立小学校の教員15,030人のうち、定年(勧奨を含む)以外の理由による人は7,024人(46.7%)でした。同じ資料は、定年以外の理由では「転職、家庭の事情や病気が多い」とまとめています。

全年代の数字であり、多いから良い、少ないから悪いという話ではありません。ただ、定年より前に学校を離れることが、特別に珍しい選択ではないことは分かります。

出典:文部科学省「令和4年度学校教員統計(学校教員統計調査の結果)確定値」mext.go.jp(PDF)

子どもへの申し訳なさは、時期で軽くする

「担任している子を置いていけない」という気持ちは、先生が子どもを大切にしてきた証です。消そうとしなくてかまいません。そのうえで、年度の区切りで学級を次の先生に渡す形にすれば、子どもへの影響は小さくできます。年度末に退職する場合の流れは教員の退職はいつ言う?に、やむをえず年度の途中になる場合の考え方は教員は年度途中で退職できる?にまとめています。

退職を申し出る期限は、来年度の人事にかかわるため、自治体や学校法人ごとに決まっています。この記事では月を示しません。「年度末に退職する場合、いつまでに何を出せばよいか」を、管理職か教育委員会に確かめてください。

伝える順番と言葉を、先に決めておく

相手伝えるときの考え方言葉の例
家族結論より先に、3章で出した数字を見せる。心配の多くはお金です「退職手当の見込みと生活費を調べた。いっしょに見てほしい」
管理職学校や人への不満ではなく、これからしたいことを軸に話す。時期と引き継ぎの案も添える「年度末での退職を考えています。引き継ぎはこう進めたいです」
同僚伝える時期は管理職と相談して決める。感謝を先に伝える「ここで学んだことを、次の場所でも生かします」
子ども・保護者いつ・だれが・どう伝えるかは、学校の方針に従う管理職と相談して決めます

「もったいない」「逃げだ」と言う人がいるかもしれません。けれども、その人があなたの人生の責任を取ってくれるわけではありません。準備をして、理由を自分の言葉で話せるようになれば、周りの目は前ほど気にならなくなります。

6辞めない選択も並べる|休む・異動する・学ぶ

「辞める勇気が出ない」と悩むとき、頭の中は「辞めるか、このまま我慢するか」の二択になりがちです。実際には、あいだに道がいくつもあります。準備の7つめは、辞めない選択と、戻る道を確かめることです。

選択肢どんな形か公式資料で確かめられること最初の一歩
休む病気休暇や休職で、いったん仕事から離れる心身の故障で長期の休養を要する場合の休職は地方公務員法第28条に定めがあり、手続きと効果は条例で決まる医療機関を受診し、管理職に相談する
異動する学校を移る。自治体によっては公募もある東京都の例:公立小中学校の教員公募は、島しょ地区の公募を除き、現任校に3年以上勤務している教員が対象異動の希望の出し方と締め切りを管理職に聞く
学ぶ身分を保ったまま、大学院などで学ぶ自己啓発等休業(地方公務員法第26条の5)、大学院修学休業(教育公務員特例法第26条)自治体の条例と対象を教育委員会に確かめる
働き方を変える学年・分掌・部活動の担当を見直す校内の分担は学校ごとに決まる来年度の希望を、面談で具体的に伝える
外に少し関わる教員を続けながら、学校の外の教育に関わる兼業には任命権者の許可や承認が要る(4章)管理職に決まりを確かめる

休むことは、道を閉ざすことではない

文部科学省の調査では、令和6年度に精神疾患で病気休職した公立学校の教育職員は7,087人(全教育職員の0.77%)でした。限界まで我慢してから辞めるより、休んで回復してから考えるほうが、選べる道は多く残ります。期間や給与の扱いは自治体の条例で決まるため、教員の休職ガイドを参考に、勤務先に確かめてください。

学ぶための休業という制度

地方公務員法第26条の5の自己啓発等休業は、職員が申請し、任命権者が公務の運営に支障がないなどと認めたときに、条例の定めにより、3年を超えない範囲で大学等の課程の履修や国際貢献活動のために休業できる制度です。休業中は職を保有しますが、給与は支給されません。臨時的任用や任期付き、非常勤の職員は対象外です。

教育公務員特例法第26条の大学院修学休業は、専修免許状の取得を目的に、任命権者の許可を受けて、3年を超えない範囲で大学院の課程などを履修するための休業です。どちらも条件と手続きがあり、使えるかどうかは自治体と立場で変わります。「辞めないと学べない」とは限らないことだけ、覚えておいてください。

辞めたら戻れない、とは限らない

「一度辞めたら二度と教壇に立てない」という怖さもあります。教員免許更新制は、令和4年7月1日から発展的に解消されました。それより前に授与された免許状の扱いは、文部科学省の資料で確かめられます。もう一度先生として働く方法は、採用選考を受け直す、講師として登録するなど自治体ごとに違うため、戻りたい自治体の教育委員会の案内を見ておくと、怖さが1つ減ります。ブランクから教育に復帰する方法も参考にしてください。

出典:e-Gov法令検索「地方公務員法」laws.e-gov.go.jp/「教育公務員特例法」laws.e-gov.go.jp/文部科学省「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査について」mext.go.jp/文部科学省「教員免許更新制(アーカイブ)」mext.go.jp/東京都教育委員会「令和8年度(令和9年4月1日異動)公立小中学校教員公募の実施について」kyoiku.metro.tokyo.lg.jp

7学校の外で、自分のやりたい教育をするという道

安定を手放すのが怖いのはなぜか。元公務員の校長が、自分の経験から話しています。

【公務員に起業無理?】公務員から抜けられない3つの理由があった▶
▶ タツロー校長|【公務員に起業無理?】公務員から抜けられない3つの理由があった

残る道、学校を移る道、外へ出る道、両方に関わる道。ここまで並べたうえで、「学校の外で、自分のやりたい教育をする」選択肢の一つとして、NIJINを紹介します。

NIJINは、不登校や学校が合わない小中学生が学ぶ「NIJINアカデミー」などを運営する会社です。募集ポジション一覧には、たとえば次の仕事が載っています。

  • NIJINアカデミーの先生(メタバースクラス担任):インターネット上の校舎で8人の少人数クラスを担任します。完全在宅で週3日から、契約は業務委託です。
  • 専任サポート(1対1の先生):週1回のオンライン面談と日々のメッセージで、1人の子に伴走します。週1日から。
  • ニジ高(NIJIN高等学院)の先生:通信制高校に通う生徒にフルリモートで伴走します。副業・兼業もできます。

採用サイトには、私立学校の教員、子育て中の方、民間企業で働く方などが副業・兼業で関わっていること、週1日から始められる仕事もあることが書かれています。「全部を辞めて飛び込む」以外の関わり方がある、ということです。

良いことだけではありません。仕事の多くは業務委託で、報酬は担当と稼働時間で決まり、人によって変わります。公立学校の安定とは性質が違い、収入が上がる、楽になると約束できる道ではありません。公立学校に在職したまま関わりたい方は、4章の兼業の決まりを先に確かめてください。

兼田綾子さん(やこたん)のインタビュー記事の写真

兼田 綾子さん(やこたん)

特別支援学校の教員を13年/NIJINアカデミー青森浪岡校 教室長・専任サポート

「だから、学校に不満があって辞めたわけではありません。」「約一年迷った末に退職し、個人で不登校の子どものメンタルサポートを始めました。」

兼田さんのインタビューを読む

兼田さんは、特別支援学校での13年間を「本当に面白かった」とふり返っています。それでも、決めるまでに約1年かかりました。迷う時間が長いのは、弱さではなく、仕事を大切にしてきたからです。

ハイジさんのインタビュー記事の写真

ハイジさん

公立の小中学校に8年間勤務/NIJINアカデミー クラス担任・校舎長・広報

「大学院を修了後、就職先についてかなり悩んでいました。」「仕事の9割は、時に辛くて頭を悩ます課題で占められています。」

ハイジさんのインタビューを読む

ハイジさんは一度退職して教職大学院に進み、修了後の進路でも悩んだと話しています。外へ出た人も、迷わずに決めたわけではなく、出た先が楽なわけでもありません。そのうえで、自分で選んだ場所で教育に向き合っています。

一人で考えて堂々めぐりになるとき

怖さを書き出しても、数字を確かめても、まだ決められない。それは自然なことです。話しながら整理する方法もあります。

先生キャリアコーチの面談の様子
NIJINの事業先生キャリアコーチ教員のキャリア転換に特化した、伴走型のコーチングです。「辞めるか、続けるか。その前に、体験する。」を掲げ、コーチング・メンタリング・キャリアダイブの3つのプログラムで、強みを知り、実際の働き方を体験します。教員を続けるか、新しい道へ進むかは、自分で選びます。先生キャリアコーチを見る →

公式サイトのよくある質問には、転職するか決めていない段階でも相談でき、無理に転職をすすめることはないこと、平日の夜や土日など学校勤務に合わせて日程を調整できること、秘密を守って対応することが書かれています。辞めるか迷っている段階の考え方は教員を辞めるか迷っている先生へもご覧ください。

8よくある質問

教員を辞める勇気が出ないのは、甘えでしょうか?
甘えではありません。お金、次の仕事、周りの目、子どものこと。分からないことが重なれば、怖くなるのは自然です。勇気をふりしぼるより、怖さを分けて、確かめられることから確かめるほうが近道です。
教員を辞めるのが怖いとき、最初に何をすればよいですか?
怖いと感じていることを紙に書き出し、「お金・仕事・周りの目・子ども」の4つに分けてみてください。そのうえで、退職手当の見込み額を事務職員や給与担当に聞くなど、調べれば分かることから手をつけます。
辞めたあとのお金が不安です。どこで確かめられますか?
退職手当は自治体の条例で決まるため、学校の事務職員か教育委員会の給与担当に見込み額を聞くのが確実です。退職後の給付は勤務先とハローワークへ、健康保険と年金は公立学校共済組合の支部や市区町村の窓口へ確かめてください。
担任の子どもたちに申し訳なくて、決められません。
その気持ちは、子どもを大切にしてきた証です。年度の区切りで次の先生に学級を渡す形にすれば、子どもへの影響は小さくできます。申し出の期限は自治体ごとに違うため、早めに管理職か教育委員会に確かめてください。
辞める前に、学校の外の仕事を試すことはできますか?
公立学校の先生の兼業には、地方公務員法第38条と教育公務員特例法第17条の決まりがあり、任命権者の許可などが必要です。まず管理職に確かめてください。求人を見比べる、学校を離れた人に話を聞くといった情報集めは、いつでも始められます。
辞めずに済む方法はありますか?
あります。休む、異動を希望する、学年や分掌を見直す、休業の制度を使って学ぶ、といった道です。使える制度と条件は自治体や立場で変わるため、管理職か教育委員会に確かめてください。準備の結果「続ける」と決めるのも一つの答えです。
一度辞めたら、もう先生には戻れませんか?
戻れないとは限りません。教員免許更新制は令和4年7月1日から発展的に解消されています。もう一度働く方法は自治体ごとに違うため、戻りたい自治体の教育委員会の案内を確かめてください。
家族に反対されそうで、言い出せません。
結論から話すより、調べた数字を先に見せるのがおすすめです。退職手当の見込み額、毎月の生活費、次の収入までの見通し。材料がそろうと、反対は「いっしょに考える」に変わりやすくなります。

9まとめ|7つの準備の確認リスト

教員を辞める勇気が出ないとき、足りないのは勇気ではなく材料です。次の7つを、できるところから1つずつ進めてみてください。

  • 怖さを書き出して、「お金・仕事・周りの目・子ども」に分けた
  • 退職手当の見込み額を、事務職員か給与担当に聞いた
  • 退職後の給付・健康保険・年金の窓口を確かめ、毎月の生活費を数字にした
  • 求人を見比べ、学校を離れた人の話を聞いた
  • 兼業の決まりを管理職に確かめ、できる範囲で小さく試した
  • 伝える時期と順番、言葉を決めた
  • 休む・異動する・学ぶなどの辞めない選択と、戻る道を確かめた

7つを終えたとき、「辞める」と決めていても、「続ける」と決めていても、どちらも正解です。大切なのは、怖さに追われて決めるのではなく、確かめたうえで自分で選ぶことです。

学校の外にも、先生として働く道があります。
在宅で、少人数のクラスや1人の子に伴走する仕事です。

エントリーする → まず仕事の内容を知りたい方は募集ポジション一覧とNIJINの採用サイトをご覧ください。

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本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の勤務条件・お金・健康状態についての判断を示すものではありません。退職の手続きと退職手当は勤務先や任命権者の教育委員会へ、退職後の給付はハローワークへ、健康保険と年金は公立学校共済組合や市区町村の窓口へ、体調は医療機関へご相談ください。制度と数字は記事作成時に公式資料で確認したものです(学校教員統計は令和4年度、人事行政状況調査は令和6年度、東京都の公募は令和8年度)。
  • e-Gov法令検索「地方公務員法」(第26条の5 自己啓発等休業、第28条 休職、第38条 営利企業への従事等の制限)laws.e-gov.go.jp
  • e-Gov法令検索「教育公務員特例法」(第17条 兼職、第26条 大学院修学休業)laws.e-gov.go.jp
  • e-Gov法令検索「地方自治法」(第204条)laws.e-gov.go.jp/「国家公務員退職手当法」(第3条、第10条)laws.e-gov.go.jp/「雇用保険法」(第6条)laws.e-gov.go.jp
  • 文部科学省「令和4年度学校教員統計(学校教員統計調査の結果)確定値」mext.go.jp(PDF)
  • 文部科学省「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査について」mext.go.jp
  • 文部科学省「教員免許更新制(アーカイブ)」mext.go.jp
  • 公立学校共済組合「心と体の健康情報」kouritu.or.jp/「退職するとき」kouritu.or.jp
  • 厚生労働省「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」kokoro.mhlw.go.jp
  • 東京都教育委員会「令和8年度(令和9年4月1日異動)公立小中学校教員公募の実施について」kyoiku.metro.tokyo.lg.jp
  • 先生キャリアコーチ senseicoach.nijin.co.jp
  • NIJIN 採用サイト nijin.co.jp/recruit//募集ポジション一覧 nijin.co.jp/recruit/positions/

辞める時期を考える前に、お金のことも確かめておきたい方へ。教員のボーナスはいつ・いくら?冬の支給日と月数のしくみで、基準日と支給月数の決まりを整理しています。

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