教員を辞めたいのは甘えではない|データで見る教員の負担と次の一歩

教員を辞めたいのは甘えではない|データで見る教員の負担と次の一歩
執筆:NIJIN 採用チーム/読了目安:14分
教員を辞めたいと思うのは、甘えではありません。国の調査でも、先生の勤務時間は長く、若い先生ほど心の負担が大きい傾向が出ています。そう感じるのは自然なことです。自分を責める前に、事実を確かめて、次の一歩を選びましょう。

この記事は「辞めましょう」とすすめる記事でも、「もう少しがんばりましょう」と励ます記事でもありません。文部科学省の教員勤務実態調査(令和4年度)や、公立学校教職員の人事行政状況調査(令和6年度)など、公式の資料で確かめたことをもとに、「甘えかもしれない」「逃げではないか」と自分を責めている先生が、気持ちを整理して次の一歩を選ぶための材料をまとめます。

この記事で分かること
  • 「辞めたい=甘え」と感じてしまう理由と、そう感じるのが自然だと言える根拠
  • 国の調査で見る、先生の勤務時間・心の負担・休職者数の実態
  • 「逃げだ」「民間はもっと大変」と言われたときの受け止め方
  • つらさが強いときに使える、公的な相談窓口
  • 残る・休む・外へ出る・両方に関わる、4つの道の比べ方

1教員を辞めたいのは甘え?|先に結論

子どもは好き。授業も嫌いではない。それなのに、日曜の夜になると「辞めたい」という言葉が浮かぶ。そしてすぐに、「みんな同じようにがんばっているのに」「自分が弱いだけではないか」と打ち消す。夜中に「教員 辞めたい 甘え」と検索して、この記事にたどり着いた方もいるかもしれません。

先に結論をお伝えします。

  • 辞めたいと思うことは、甘えではありません。文部科学省の調査は、前回より改善はしたものの「依然として長時間勤務の教師が多い状況」だとまとめています。負担が大きい仕事で「離れたい」と感じるのは、自然な反応です。
  • 「甘えかどうか」を決める必要はありません。気持ちに判定を下しても、明日は楽になりません。役に立つのは、何がつらいのかを分けて、打てる手を並べることです。
  • 辞めるのが正解とも限りません。校内で相談して仕事を減らす、異動する、休む、外へ出る、続けながら外にも関わる。どれを選んでも、確かめたうえで自分で選んだのなら、それが答えです。

辞めたい理由そのものを整理したい方は「教員を辞めたい」と思ったらも参考になります。この記事は「自分を責めてしまう」ところに絞って考えます。

2「甘えかも」と自分を責めてしまう3つの理由

教員を辞めたいのは甘えかもしれないと、放課後の職員室の窓辺で静かに考える20代の先生(イメージ)
「辞めたいのは甘えかも」と感じるのは、仕事を大切にしてきた先生ほど起きやすいことです(イメージ)。

辞めたい気持ちを「甘え」と呼んでしまうのは、たいていの場合、まじめに仕事と向き合ってきた先生です。なぜそう感じやすいのかを、先に言葉にしておきます。

① 周りと比べてしまう同じ学年の先生は遅くまで残り、弱音も言わない。自分だけができていないように見える
② 子どもを前にしている「自分が抜けたら学級はどうなるのか」。責任感が、そのまま自分を責める材料になる
③ 続けることが良いとされてきた「石の上にも三年」「途中で投げ出さない」。子どもに伝えてきた言葉が、自分に返ってくる
「辞めたいのは甘えかも」と感じやすい3つの理由。どれも、仕事を大切にしてきた人ほど強く働きます。

比べる相手が、いつも「いちばんがんばっている人」になる

職員室では、遅くまで残る先生や、何でもこなす先生の姿が目に入ります。一方で、同じように苦しんでいる先生の気持ちは見えません。見えるものだけで比べると、「つらいのは自分だけ」という結論になりやすいのです。3章の調査結果は、この思い込みをほどく材料になります。

責任感と自分を責める気持ちは、同じところから出ている

「子どもに申し訳ない」「同僚に迷惑をかける」と考えるのは、仕事に責任を持ってきたからです。甘えている人は、そもそもここまで悩みません。責める気持ちが出てきたら、「それだけ大事にしてきた」と読みかえてみてください。

「辞めたい」と「辞める」は別のもの

辞めたいと思うことと、実際に辞めることのあいだには、長い距離があります。思うだけなら、だれにも迷惑はかかりません。気持ちを打ち消すことにエネルギーを使うより、「いま、そう感じている」といったん認めるほうが、次のことを考えやすくなります。自分に向いているかどうかが気になる方は「教員に向いてない」と感じたらもご覧ください。

3データで見る教員の負担|国の調査から

教員を辞めたい気持ちは甘えなのか、自宅の机でノートパソコンを開き調査資料を落ち着いて確かめる30代の先生(イメージ)
気持ちだけで判断せず、国の調査の数字で先生の負担を確かめると、自分を責める材料が減ります(イメージ)。

「甘えかどうか」を気持ちの問題として考えると、答えは出ません。ここでは、国が調べた数字で、先生の仕事の負担を確かめます。

平日の在校等時間は、1日10時間をこえている

文部科学省の教員勤務実態調査(令和4年度)の確定値では、10・11月の教諭の平日1日当たりの在校等時間は、小学校で10時間45分、中学校で11時間01分でした。前回の平成28年度より30分ほど短くなりましたが、文部科学省はこの結果を「依然として長時間勤務の教師が多い状況」とまとめています。

週あたりの時間の分布や、ほかの調査との比較は教員はブラックすぎる?調査データで見る実態と理由にまとめています。ここからは、この記事のテーマである「甘えかどうか」に関わる数字を見ます。

若い先生ほど、心の負担が大きい傾向がある

同じ調査は、先生の心理的ストレスの状況も調べています。心理的ストレスを評価する6つの設問への回答を合計した点数(0〜24点。高いほどストレスが高い状態)の平均は、次のとおりでした。

教諭の区分小学校中学校
20歳台6.7点7.0点
30歳台6.6点6.5点
40歳台5.8点5.9点
50歳台5.8点5.7点
在校等時間が週60時間以上7.5点6.8点
在校等時間が週50時間未満5.6点5.5点

文部科学省はこの結果を、「在校等時間が長い」「年齢が若い」「担任する学級に長期欠席者(不登校)が在籍している」教諭ほど、相対的に心理的ストレスの状況が悪い、とまとめています。つまり、20〜30代の先生が「しんどい」と感じやすいことは、国の調査にも表れているのです。あなたの感じ方がおかしいわけではありません。

同じ資料には、管理職が働き方改革を進めていて、自分の時間管理の意識も高まったと考える教諭は、ストレスの状況が相対的に良いという結果もあります。負担の感じ方は、本人の性格だけでなく、職場のあり方にも左右されるということです。

出典:文部科学省「教員勤務実態調査(令和4年度)集計【確定値】」mext.go.jp(PDF)/「教員勤務実態調査(令和4年度)の集計(確定値)について」mext.go.jp(PDF)

精神疾患で休職した先生は、1年で7,087人

7,087人文部科学省の調査によると、令和6年度に精神疾患で病気休職した公立学校の教育職員は7,087人(全教育職員の0.77%)でした。令和5年度の7,119人から32人減りましたが、割合は横ばいです。

教育委員会に要因をたずねた結果では、児童・生徒に対する指導そのものに関すること、職場の対人関係、校務分掌や調査対応などの事務的な業務に関することが多かったと報告されています。どれも、先生の毎日の仕事そのものです。職員室の人間関係で悩んでいる方は教員の人間関係がつらいときにも参考にしてください。

出典:文部科学省「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査について」mext.go.jp

国も「変えるべきこと」として法律を改正した

公立学校の先生には、給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)により、時間外勤務手当と休日勤務手当が支給されず、かわりに教職調整額が支給されます(第3条)。

令和7年6月に成立した改正法では、この教職調整額の基準を給料月額の4%から10%まで段階的に引き上げること(文部科学省は「令和12年度までに」と説明しています)、教育委員会に業務量の管理と健康確保のための計画づくりと公表を義務づけることなどが決まりました。あわせて、令和11年度までに、1か月の時間外在校等時間を平均30時間程度に減らすことを目標に、国が授業時数の削減や支援する人の増員などに取り組むことも、法律に書きこまれています。

法律を変えて取り組むほどの課題だと、国が認めているということです。先生の負担は、個人の気の持ちようで片づけられる話ではありません。同時に、学校が変わろうとしている途中であることも事実です。

出典:e-Gov法令検索「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」laws.e-gov.go.jp/文部科学省「教師の処遇改善」mext.go.jp/文部科学省「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律の概要」mext.go.jp(PDF)

4「逃げ」「甘え」と言われたときの受け止め方

勇気を出して打ち明けたら、「それは逃げだよ」と返された。Yahoo!知恵袋で同じ悩みの質問を読んだら、「甘えだ」という回答が目に入って、かえって落ちこんだ。そんな経験がある方もいるでしょう。

言葉の出どころを見る

「逃げ」「甘え」という言葉は、あなたの毎日を見たうえで出てきたものではありません。多くは、言った人自身の経験や価値観から出ています。知恵袋のような場では、回答する人はあなたの学校も、学級も、体調も知りません。厳しい回答も、やさしい回答も、一人の意見として受け取れば十分です。

よく言われる言葉確かめられること受け止め方
「みんな同じようにがんばっている」国の調査では、多くの先生が長い時間働いている(3章)みんなが大変なのは事実。だからこそ、あなたがつらいのも当然です
「まだ若いのに」20歳台・30歳台の教諭は、ストレスの点数が相対的に高い(3章)若いから楽、ではありません。若いほど負担が大きい傾向が出ています
「民間はもっと大変だよ」仕事の大変さは職場ごとに違い、ひとくくりに比べた公的な資料は確かめられていません比べても、いまのつらさは減りません。比べる必要はありません
「もう少しがんばってみたら」心身の故障で長期の休養が必要な場合の休職は、地方公務員法第28条第2項に定めがある(6章)がんばれる余力があるかは、自分の体と心で確かめます。限界の手前で休むのも、制度にある選択です
「担任を途中で投げ出すの?」年度の途中でも、手続きと引き継ぎを踏めば退職はできる子どもへの責任は、引き継ぎを丁寧にすることで果たせます。時期と手順は年度途中で退職できる?にまとめています
「それは逃げだ」離れる・休む・移ることは、制度として用意されている選択肢(6章)危ないと感じる場所から離れるのは、自分を守る判断です

「逃げ」かどうかより、「何から離れたいのか」

逃げたいと感じるのは、体や心が「このままでは苦しい」と知らせているからです。大切なのは、逃げかどうかの判定ではなく、何から離れたいのかをはっきりさせることです。長い勤務時間なのか、特定の人との関係なのか、やりたい教育ができないことなのか。それによって、打つ手はまったく変わります。

相談する相手も選んでかまいません。話を最後まで聞いてくれる人、すぐに結論を出さない人を選びましょう。身近に見つからなければ、学校の外に話せる場を持つ方法もあります(5章・6章)。

5気持ちを整理する3つの問い

教員を辞めたい気持ちを甘えと決めつけず、校内の小さな部屋で同僚の先生に相談する若手の先生(イメージ)
何がつらいのかを言葉にして、話を最後まで聞いてくれる人に相談すると、整理が進みます(イメージ)。

「甘えかどうか」の判定をやめたら、かわりに次の3つを自分に聞いてみてください。紙に書き出すと、頭の中だけで考えるより整理が進みます。

問い① 何がいちばんつらいか時間の長さ、人間関係、保護者対応、授業や学級経営、やりたい教育との違い。1つに絞れなくてもかまいません
問い② それは変えられるか学年・分掌・部活動の担当、勤務する学校は、年度の区切りで変わることがあります。変えられること・変えにくいことに分けます
問い③ 本当はどうしたいか教員という仕事から離れたいのか、いまの環境から離れたいのか、教育には関わり続けたいのか
気持ちを整理する3つの問い。左から順に書き出すと、「辞めたい」の中身が見えてきます。

問い③は、とくに大切です。「辞めたい」と言っている先生の中には、教育そのものは好きで、いまの働き方や環境がつらいという人が少なくありません。その場合、道は「教員を辞めて別の業界へ」だけではなくなります。迷いを言葉にする問いかけは教員はこのままでいいのかにもまとめています。

つらさが強いときは、整理より先に相談を

眠れない、食欲がない、朝になると体が動かないといった状態が続いているときは、考えを整理するより先に、体と心を守ることを優先してください。この記事は、状態を見分けたり判断したりするものではありません。医療機関のほか、次のような公的な相談先があります。

  • 公立学校共済組合の健康相談事業:組合員と被扶養者に向けて、LINEを使ったメンタルヘルス相談、電話・面談メンタルヘルス相談、Web相談(こころの相談)、教職員電話健康相談24などを案内しています。
  • 厚生労働省「こころの耳」:働く人のメンタルヘルスのポータルサイトです。電話・SNS・メールで相談できる「こころの耳」の相談窓口が案内されています。
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」:電話やSNSで相談できる窓口をまとめて紹介しているサイトです。

受付の時間や利用のしかたは、それぞれの公式サイトで確かめてください。

出典:公立学校共済組合「心と体の健康情報」kouritu.or.jp/厚生労働省「こころの耳」kokoro.mhlw.go.jp/厚生労働省「まもろうよ こころ」mhlw.go.jp

一人で考えて堂々めぐりになるとき

書き出しても、同じところをぐるぐる回ってしまう。それも自然なことです。自分を責める気持ちが強いときほど、一人では整理しにくいものです。話しながら整理する方法もあります。

先生キャリアコーチの面談の様子
NIJINの事業先生キャリアコーチ教員のキャリア転換に特化した、伴走型のコーチングです。「辞めるか、続けるか。その前に、体験する。」を掲げ、コーチング・メンタリング・キャリアダイブの3つのプログラムで、強みを知り、実際の働き方を体験します。教員を続けるか、新しい道へ進むかは、自分で選びます。先生キャリアコーチを見る →

公式サイトのよくある質問には、転職するか決めていない段階でも相談でき、無理に転職をすすめることはないこと、平日の夜や土日など学校勤務に合わせて日程を調整できること、秘密を守って対応することが書かれています。「教員の仕事は嫌いじゃないが、このままでいいのか迷っている」という悩みも、公式サイトに例としてあげられています。

6次の一歩|4つの道を同じ重さで並べる

「辞めたい」と思うと、頭の中は「辞めるか、がまんするか」の二択になりがちです。実際には、道は少なくとも4つあります。どれが正しいということはありません。同じ重さで並べて、いまの自分に合うものを選びます。

ここでは「甘えでは」という迷いが強いときに、それぞれの道で何から始めるかに絞ります。4つの道の全体像と比べ方は「教員を辞めたい」と思ったら読むにまとめています。

残る|相談する・仕事を減らす・異動する

3章の調査では、管理職が働き方改革を進めていると感じる先生ほど、ストレスの状況が良いという結果が出ていました。職場が変わると、同じ仕事でも負担は変わります。「部活動の主顧問を外してほしい」「来年度は学年を変えたい」など、変えてほしいことを具体的な言葉にして、面談で伝えてみてください。校内の分担や異動の決まりは、学校や自治体ごとに違います。

授業や学級づくりの悩みが大きい場合は、校外で仲間と学ぶことで楽になることもあります。NIJINが運営する授業てらすは、小学校の先生が授業力を磨くオンラインコミュニティです。公式サイトによると、プロ講師の授業を視聴する、自分の授業動画を投稿してフィードバックを受ける、少人数で教科や日々の悩みを語り合う、という3つの活動があります。中学校の先生には、全国の中学校教員が集まるオンラインの教員コミュニティ中学校てらすがあります。現役の中学校教員が中心になって運営していて、学級経営・特別活動・授業づくりの実践を学び合う場です。公式サイトは「評価も、校内の人間関係も関係ない場所」と紹介しています。

休む|離れてから考える

限界までがまんしてから決めるより、いったん離れて回復してから考えるほうが、選べる道は多く残ります。心身の故障で長期の休養が必要な場合の休職は、地方公務員法第28条に定めがあります。期間や給与の扱いは自治体の条例で決まるため、教員の休職ガイドを参考に、勤務先に確かめてください。休むことは、甘えでも、道を閉ざすことでもありません。

外へ出る|知ることから始める

学校の外の仕事は、応募する前に「知る」だけでも意味があります。求人を見比べる、学校を離れた人に話を聞く。それだけで、「自分にもできそうなこと」と「これは違う」が分かれてきます。辞めるのが怖いという気持ちへの備えは教員を辞める勇気が出ない先生へに、迷っている段階の考え方は教員を辞めるか迷っている先生へにまとめています。

両方に関わる|続けながら、外にも足場を持つ

学校の外に話せる仲間や学びの場があるだけで、毎日の見え方は変わります。報酬を得て外の仕事をする場合は、決まりがあります。地方公務員法第38条は、任命権者の許可を受けなければ、報酬を得て事業や事務に従事してはならないと定めています。教育公務員特例法第17条は、教育に関する他の職や事業に、本務に支障がないと任命権者が認める場合に従事できると定めています。始める前に、必ず管理職に確かめてください。くわしくは現職教員は副業できる?をご覧ください。

出典:e-Gov法令検索「地方公務員法」laws.e-gov.go.jp/「教育公務員特例法」laws.e-gov.go.jp/授業てらす jugyoterrace.nijin.co.jp/中学校てらす msterrace.nijin.co.jp

学校の外の教育の仕事を、まず見てみる在宅でクラスを持つ先生、1対1で伴走する先生など、NIJINの募集職種と働き方を確かめられます。
募集職種を見る →

7学校の外で、自分のやりたい教育をするという道

学校を離れたあと、自分の教室を開いた方の話を動画で紹介します。

【不登校】本屋さんが教室に!?元学校司書が開く心やすらぐフリースクール|NIJINアカデミー茨城下妻校▶
▶ タツロー校長|【不登校】本屋さんが教室に!?元学校司書が開く心やすらぐフリースクール|NIJINアカデミー茨城下妻校

4つの道を並べたうえで、「学校の外で、自分のやりたい教育をする」選択肢の一つとして、NIJINを紹介します。

NIJINは、不登校や学校が合わない小中学生が学ぶ「NIJINアカデミー」などを運営する会社です。募集ポジション一覧には、たとえば次の仕事が載っています。

  • NIJINアカデミーの先生(メタバースクラス担任):インターネット上の校舎で8人の少人数クラスを担任します。完全在宅で週3日から、契約は業務委託です。
  • 専任サポート(1対1の先生):週1回のオンライン面談と日々のメッセージで、1人の子に伴走します。週1日から。
  • ニジ高(NIJIN高等学院)の先生:通信制高校に通う生徒にフルリモートで伴走します。副業・兼業もできます。

採用サイトには、私立学校の教員、子育て中の方、民間企業で働く方などが副業・兼業で関わっていること、週1日から始められる仕事もあることが書かれています。

良いことだけではありません。仕事の多くは業務委託で、報酬は担当と稼働時間で決まり、人によって変わります。採用サイトにも、自由な分だけ自分で環境をつくる主体性が必要だと書かれています。公立学校の安定とは性質が違い、楽になると約束できる道ではありません。公立学校に在職したまま関わりたい方は、6章の兼業の決まりを先に確かめてください。

学校で苦しかった時期を経て、いま教育に関わっている人の声

國吉樹里さん(じゅりたろう)のインタビュー記事の写真

國吉 樹里さん(じゅりたろう)

公立中学校の保健体育教員を7年/NIJINアカデミー メタバース担任・YouTubeチャンネル運営

「とにかく『周りの先生に追いつかなきゃ』と必死に教師になろうとしていました。」「そこから少しずつ元気を取り戻し、犬のアパレルで働いたり、子どもが生まれたりする中で、『やっぱり教育がしたい』という気持ちに気づきました。」

國吉さんのインタビューを読む

國吉さんは、新卒1年目から担任、部活動の主顧問、運動会の運営を任され、のちに心身の調子を崩して休職・退職を経験したと話しています。「今思えば、できないことがあって当たり前なのに」ともふり返っています。離れた時間があったからこそ、教育がしたいという気持ちに気づけたという歩みです。

田中亜衣さん(あいあい)のインタビュー記事の写真

田中 亜衣さん(あいあい)

元公立高校教員/NIJINアカデミー・ニジ高(NIJIN高等学院)担任、名古屋のリアル教室を運営

「先生って、本当に真面目な人が多いと思います。だから、『もっと頑張らなきゃ』って、自分を削り続けてしまう。私もそうでした。」

田中さんのインタビューを読む

田中さんは同じインタビューで、「このままでいいのかな」と少しでも思っているなら、その感覚を無視しないでほしいと、現役の先生に向けて話しています。いまの仕事では、事務作業が苦手で追い込まれる日もあるとも語っています。外へ出た先が楽なわけではありません。そのうえで、自分で選んだ場所で子どもと向き合っています。

8よくある質問

教員を辞めたいと思うのは、甘えでしょうか?
甘えではありません。文部科学省の教員勤務実態調査(令和4年度)は、前回より改善したものの「依然として長時間勤務の教師が多い状況」とまとめています。負担の大きい仕事で「離れたい」と感じるのは自然なことです。甘えかどうかを決めるより、何がつらいのかを分けて考えるほうが役に立ちます。
辞めるのは「逃げ」だと言われました。どう考えればよいですか?
苦しい場所から離れようとするのは、自分を守る判断です。大切なのは逃げかどうかの判定ではなく、何から離れたいのかをはっきりさせることです。勤務時間なのか、人間関係なのか、やりたい教育とのずれなのかで、選ぶ道は変わります。
知恵袋で「甘えだ」という回答を読んで、落ちこみました。
回答する人は、あなたの学校も学級も体調も知りません。厳しい回答もやさしい回答も、一人の意見です。読んでつらくなるときは、いったん離れてください。国の調査のように、多くの先生を調べた資料を見るほうが、自分の状況を落ち着いて確かめられます。
1年目や20代で辞めたいと思うのは、早すぎますか?
早すぎるということはありません。同じ調査では、年齢が若い教諭ほど心理的ストレスの状況が相対的に悪いという結果が出ています。若い時期にしんどさを感じるのは、珍しいことではありません。まずは校内で相談できる人を探し、変えられることがないか確かめてみてください。
甘えか、本当に限界なのかを見分ける方法はありますか?
この記事では、見分け方は示しません。体や心の状態は、ご自身や周りの人の判断だけで決めないほうが安全だからです。眠れない、食欲がないなどの状態が続くときは、医療機関や、公立学校共済組合・厚生労働省「こころの耳」などの相談窓口に相談してください。
辞めずに、負担を軽くする方法はありますか?
あります。学年・分掌・部活動の担当を見直してもらう、異動を希望する、休む、校外の学びの場で仲間を持つ、といった道です。校内の分担や異動の決まりは学校や自治体で違うため、面談で具体的に伝え、管理職に確かめてください。
辞めると決めていなくても、学校の外の仕事を調べてよいですか?
もちろんかまいません。求人を見比べる、学校を離れた人の話を聞くといった情報集めは、いつでもできます。知ったうえで「続ける」と決めるのも一つの答えです。報酬を得て外の仕事をする場合は、兼業の決まりがあるため、先に管理職に確かめてください。

9まとめ|責めるより、確かめて選ぶ

教員を辞めたいと思うのは、甘えではありません。最後に、この記事の内容を確認リストにします。できるところから1つずつ進めてみてください。

  • 「辞めたい」と感じている自分を、いったんそのまま認めた
  • 国の調査で、先生の勤務時間と心の負担の実態を確かめた
  • 「逃げ」「甘え」という言葉を、一人の意見として受け取った
  • 何がいちばんつらいか・変えられるか・本当はどうしたいかを書き出した
  • つらさが強いときの相談先を確かめた
  • 残る・休む・外へ出る・両方に関わるの4つを並べて、最初の一歩を1つ決めた

「続ける」と決めても、「離れる」と決めても、どちらも正解です。大切なのは、自分を責めながら決めるのではなく、確かめたうえで自分で選ぶことです。

学校の外にも、先生として働く道があります。
在宅で、少人数のクラスや1人の子に伴走する仕事です。

エントリーする → まず仕事の内容を知りたい方はNIJINの採用サイトで募集職種を見るか、募集ポジション一覧をご覧ください。

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心や体の不調が続いていて、病院で適応障害と言われた方、そうかもしれないと感じている方へ。教員が適応障害になったら|休む・復職・退職・転職の選び方と相談先で、休み方と相談先を整理しています。

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