学習塾の教室、日中は空いていませんか?稼働率を上げる新しい活用法|NIJIN

学習塾の教室は、夕方から夜にかけて生徒が集中する一方で、日中は空いたままになっていることが多くありませんか。家賃や光熱費といった固定費は日中も変わらず発生し続けているのに、教室というスペース自体は稼働していない——そんな「もったいなさ」を感じたことがある塾経営者・教室運営者の方は少なくないはずです。この記事では、なぜ今、日中の教室活用が注目されているのかを不登校児童生徒数や国の政策動向といったデータで確認したうえで、新しい活用法としての「フリースクール」という選択肢について、収益面のイメージも含めて整理します。

目次

  1. 学習塾の教室は日中、空いていることが多い
  2. なぜ今、日中の教室活用が注目されているのか|不登校児童生徒数の増加
  3. 国もフリースクールとの連携を後押ししている|COCOLOプラン
  4. 気になる収益性|フリースクールの月謝相場
  5. 空き教室の新しい活用法|フリースクールという選択肢
  6. 【比較】日中の教室活用パターン
  7. あわせて読みたい|NIJINで挑戦する仲間の声
  8. まとめ

学習塾の教室は日中、空いていることが多い

学習塾の多くは、生徒である子どもたちが学校に通っている日中の時間帯には授業を行わず、下校後の夕方から夜にかけて教室が稼働するという構造になっています。裏を返せば、家賃や光熱費、人件費といった固定費が発生している教室というスペースが、平日の日中はほとんど使われないまま空いているケースが少なくないということです。

特に駅前や住宅街など好立地に教室を構えている塾ほど、賃料の負担は大きくなりがちです。夕方から夜の数時間だけの稼働でその賃料をまかなっていると考えると、日中の「空き時間」は、実は毎月一定額のコストを生み続けている時間帯だとも言えます。この時間帯をどう活かすかは、多くの塾経営者・教室運営者にとって共通の課題です。

なぜ今、日中の教室活用が注目されているのか|不登校児童生徒数の増加

日中の教室活用が注目される背景には、学校以外の学びの場を必要とする子どもたちが増えているという事実があります。

346,482人・11年連続増加 文部科学省の調査によると、令和5年度の小中学校における不登校児童生徒数は346,482人(小学生130,370人、中学生216,112人)にのぼり、11年連続で増加しています。前年度の299,048人と比べて48,285人増加しており、10年前の令和元年度(119,617人)と比較すると約2.9倍に膨れ上がっています。不登校を含む長期欠席者は493,440人と、約50万人規模に達しています。

出典:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」https://www.mext.go.jp/content/20250410-mext_kyoiku01-000041658_03.pdf

学校に通うことが難しい子どもたちが増える中で、日中に安心して過ごせる「学校以外の居場所」の必要性も高まっています。教育に関わる設備・立地・ノウハウをすでに持っている学習塾の教室は、こうした居場所づくりに活かせる資源だと考えられます。

国もフリースクールとの連携を後押ししている|COCOLOプラン

不登校児童生徒数の増加を受け、文部科学省は令和5年3月31日に不登校対策の総合パッケージ「COCOLOプラン」を策定しました。このプランでは、学校の外にある公的機関や民間施設で相談・指導を受けた場合について、一定の要件のもとで学校長の判断により出席扱いとする仕組みが整理されています。また、ICTを活用した自宅学習が出席として認められるケースについても言及されており、学校・家庭・地域の支援機関が連携して子どもの学びを保障していく方向性が明確になっています。

ポイント:フリースクールが学校と連携し、出席扱いの仕組みを活用できれば、保護者にとっても「学びの選択肢の一つ」として受け入れやすくなります。国の政策も、学習塾のような民間施設が教育の担い手として関わっていく流れを後押ししていると言えます。

気になる収益性|フリースクールの月謝相場

日中の教室活用を検討するうえで気になるのが、収益面のイメージではないでしょうか。

月謝相場は約3万〜4万円台 文部科学省のデータによると、フリースクールの平均月謝は約33,000円とされています。東京都の調査では、入会金や教材費なども含めた1か月あたりの総額平均が約4.3万円に達しているというデータもあります。通学型(週3〜5回)の場合、年間費用は40万〜90万円程度が目安とされ、入会金として1万〜5万円程度、施設維持費・教材費として月額数千円〜1万円程度が別途かかるケースも一般的です。

出典:文部科学省データ、東京都の調査等をもとにした費用相場に関する報道・解説記事

もちろん月謝の設定は地域や運営方針によって幅がありますが、夕方以降の塾事業とは別に、日中の時間帯だけで一定の月謝収入が積み上がっていく仕組みは、教室運営における新たな収益源として現実的に検討できる水準だと言えます。

空き教室の新しい活用法|フリースクールという選択肢

フリースクールは、さまざまな事情で学校に通うことが難しい子どもたちが、日中に安心して過ごし、学び、育つことができる場所です。学校教育法上の「学校」とは異なる民間施設であるため、学習塾と同じように、比較的柔軟な形で立ち上げやすいという特徴もあります。学習塾が日中の教室をフリースクールとして活用することには、次のようなメリットが考えられます。

  • 夕方以降しか稼働していなかった教室というスペースを、日中も有効活用できる
  • 学校以外の学びの場を必要とする地域の子どもたちに貢献できる
  • 塾事業とは異なる新たな収益の柱を持てる可能性がある
  • 塾に通う生徒の保護者以外との新しい接点が生まれ、地域内での認知や信頼につながりやすい
ポイント:塾講師として培ってきた指導経験やコミュニケーションのノウハウは、フリースクールで子どもたち一人ひとりのペースに寄り添う場面にも活かせる強みになります。一斉指導とは異なる関わり方が求められる分、やりがいの面でも新しい発見があるはずです。

【比較】日中の教室活用パターン

日中の空き教室をどう活かすかについては、フリースクール以外にもいくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

活用パターン収益性教育への貢献度既存ノウハウの活かしやすさ
特に活用せず空けておく収益は生まれない(固定費のみ発生)特になし
レンタルスペースとして貸し出す案件次第で収益化できるが不安定教育目的の利用とは限らない指導ノウハウは活かしにくい
フリースクールとして運営する月謝ベースで継続的な収益源になり得る地域の教育ニーズに直接貢献できる塾としての指導経験を活かしやすい

学習塾の一般的な稼働形態、フリースクールの役割・費用相場をもとに作成。

「空けておく」「貸し出す」という選択肢が悪いわけではありませんが、教育を本業としてきた学習塾だからこそ、フリースクールという形で教育的な価値を伴った活用ができるという点は、他の選択肢にはない大きな強みだと言えるでしょう。

あわせて読みたい|NIJINで挑戦する仲間の声

きょーこさんインタビュー
【小学校教諭から転職】学校では実現できなかった「子どもの興味にじっくり向き合う」教育を、「リアル教室」で。 小学校教員として14年間勤務(うち2年間、JICA海外協力隊としてニカラグアへ派遣)したきょーこさん。現在はNIJINアカデミーリアル教室「横浜泉校」の教室長であり、一児の母でもあります。
伊佐隆さん(いっさ)インタビュー
【民間企業×NIJIN】兼業で実現する自分らしい働き方とキャリア成長 2023年に株式会社LITALICOへ入社。並行して2024年1月よりNIJINアカデミーに参画し、担任やリアル校マネージャーを歴任。2026年4月には「東京学芸大学内ラボ校」を立ち上げ、教室長に就任した伊佐隆さんの兼業スタイル。

まとめ

不登校児童生徒数は11年連続で増加し、令和5年度には346,482人にのぼっています。国もCOCOLOプランを通じてフリースクールなど学校外の学びの場との連携を後押ししており、月謝相場も年間40万〜90万円規模の収益として現実的に検討できる水準です。夕方以降しか稼働していなかった学習塾の教室を日中フリースクールとして活用することは、空きスペースの有効活用と地域の教育ニーズへの貢献、そして新たな収益源の確保を同時に実現できる選択肢の一つです。

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